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ジェームズ・ボンド

『007 ゴールデンアイ』Vol.4|ピアース・ブロスナンとオメガとBMW

ジェームズ・ボンド
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ピアース・ブロスナンとオメガとBMW

この作品からジェームズ・ボンドの腕時計は、オメガとなります。そして、「シーマスター プロフェッショナル 2541.80.00」が使用されるのですが、レーザー光線が仕込まれたこの時計はクォーツ式であり、この時計はボンドムービーで唯一使用されたオメガのクォーツ式の時計でした。

ちなみに次作の『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』で使用された時計は、オメガの「シーマスター ダイバー 300M」(自動巻き)でした。

アレックが006時代に支給されたオメガの時計を比較するシーン。

オメガにとってこのタイアップの経済効果は爆発的でした。

そして、この作品でボンドは、アストンマーティンDB5の乗るのですが、後半のシーンでもう一台のボンドカーとしてBMWZ3ロードスター(1995-2002、1991年から開発開始)が登場するのですが、当時世界には二台しか存在しないプロトタイプのうちの一台が使用されました。外観デザインは、永島譲二によるものです。

映画史上最も成功した映画と車のタイアップの一例とも言われるほどに、この車は映画公開後、驚くほど売れたのでした。それはBMWに2億4000万ドルの経済効果をもたらしたのでした。

まず最初に1995年のニーマン・マーカスのクリスマス・カタログで20台限定3万5000ドルで販売しました。しかし、要望の高さのため100台限定販売に変更したが、即日完売。そして、1996年だけで、世界中で15,000台以上売れました。

実際にBMWのZ3ロードスターが作中で活躍するシーンは全くないと言ってよい。

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アラン・カミングの派手なプリントシャツ



 

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ジェームズ・ボンド・スタイル9

リネンスーツ
  • ブリオーニ、ライトブラウンのリネンツイルスーツ、シングル、ノーベント、3つボタン
  • Sulka(シュルカ)、ホワイト・コットンリネンシャツ→リネンシャツ
  • ブラウン・レザー・ベルト
  • チャーチのチェットウィンド、ウォールナット・ブラウン、ネバダレザー
  • オメガのシーマスター プロフェッショナル 2541.80.00
  • ペルソール861

キューバのこのシーンは、プエルトリコで撮影されています。

ペルソール861

ビーチで一人考え込むボンドの姿が非常に珍しい。

南国向きの涼しげなスーツ

このパンツのシルエットが90年代という時代を感じさせます。

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ジェームズ・ボンド・スタイル10

オリーブ・コンバット・スタイル
  • オリーブグリーンのユーティリティーコットンシャツ、ボックスプリーツの胸ポケットあり
  • オリーブグリーンのジップアップ・タクティカル・ベスト
  • オリーブドラブ色の綿ポリ・カーゴパンツ
  • ブラウン・レザーベルト
  • ブラウンコンバットブーツ
  • オメガのシーマスター プロフェッショナル 2541.80.00

当初、アルックの役柄は師匠のような役割でアンソニー・ホプキンスで考えられていました。

大半がスーツだったからこそ、コンバットスタイルも映えるのです。

コンバットルックにさえも大人の色気を感じさせるピアース・ブロスナン。

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そして、ボンドムービーは奇跡の復活を遂げた。

ニュー・ボンドはとにかくよく走ります。

この作品のジェームズ・ボンドを評して〝よく走るボンド〟という程に運動神経の良さと生命力に満ち溢れています。それはジャッキー・チェンがこの年『レッド・ブロンクス』の全米興行収入初登場1位というアジア映画初の快挙を成し遂げ、本気で戦うスーパースターが求められる時代の空気を反映したものでした。

ちなみに翌年にトム・クルーズが『ミッション:インポッシブル』に出演するとき、イーサン・ハントの役作りにこのニュー・ボンドの影響がとても大きかったと公言しています(ブロスナンはニュー・ボンドの役作りのため「ゴールドフィンガー」の原作を常に手元に置いて撮影にのぞんでいました)。

結果的に本作は『007 ムーンレイカー』が持つシリーズ最高の興行成績を塗り替える大ヒットとなり、ここに007シリーズは奇跡の復活を遂げることになったのでした。そして、この作品こそが、はじめてDVDリリースされた名実共に新時代のニュー・ボンド・ムービーとなったのでした。

作品データ

作品名:007 ゴールデンアイ GoldenEye(1995)
監督:マーティン・キャンベル
衣装:リンディ・ヘミングス
出演者:ピアース・ブロスナン/イザベラ・スコルプコ/ファムケ・ヤンセン/ショーン・ビーン/アラン・カミング