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クリスチャン・ディオール

【ディオール】ソヴァージュ パルファン(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
©DIORBEAUTY
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ソヴァージュ パルファン

原名:Sauvage Parfum
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2019年
対象性別:男性
価格:30ml/14,630円、60ml/18,370円、100ml/25,080円
公式ホームページ:ディオール

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究極に磨き上げられた「ソヴァージュ 最終章」

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私はソヴァージュほど、あらゆる側面を生み出すことが出来る香りを知らない。それは光を当てる側面によって、全く違う魅力を生み出すことが出来ます。ソヴァージュ パルファンでは、なめらかなオリエンタルとの遭遇が、強烈な爽快感をもたらすだろうと想像しました。ソヴァージュの核となる力強さを維持するために、夜を感じさせる側面とアニマリックさ、そして、丸みを帯びたファセットを与えています。

フランソワ・ドゥマシー

2001年(2001-2002秋冬のパリコレクションから)よりクリスチャン・ディオール初のメンズ・ライン、ディオール・オムを指揮したエディ・スリマンが、2003年以降、メンズフレグランスのクリエイティブ・ディレクターも兼任することになり、生み出されたディオール・オム初のメンズ・フレグランスが「ディオール オム」でした。

それはエディが調香界の若き貴公子・オリヴィエ・ポルジュとタッグを組み「21世紀に新たに付け加えられた男性にとってのエレガンスの最後のアイテムとしてのコロンの一提案」として創造されました(IFFにより製造された)。

アイリスを男性用フレグランスのために使用すべく、シャネルのNo.19からヒントを得た画期的な香りであり、アイリスの女性らしさとベチバーの男性らしさが巧みにブレンドされています。まさにメンズ・フレグランスにフローラル旋風を巻き起こすきっかけになりました。

それから10年の時を越えて、メンズ・フレグランスの新作として2015年9月2日に発売されたのが「ソヴァージュ」(オード・トワレ版)でした。〝ソヴァージュ〟とはフランス語で〝野生の、人の手の入っていない〟という意味です。キャンペーン・モデルとして、今までフレグランスの広告に出演することがなかったジョニー・デップが出演することになり話題になりました。

発売と同時に、フレグランスをじっくり試して購入することはない世界中の男性のハートを一瞬にして鷲掴みにしました。一見、水と油のように感じられたディオールのブランドイメージと、ジョニー・デップのオーラが、予想以上の化学反応を生み出したのでした。

そして2018年8月にシーズン2とも言える、「ソヴァージュ オードゥ パルファン」が発売され、翌2019年11月1日にシーズン3「ソヴァージュ パルファン」が発売されました。

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燃えるソヴァージュ、そこから果てしない物語が始まる。

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月明かりの牧草地を舞台に、頭上に広がる漆黒の夜空と、夜の闇に火柱を立てるキャンプファイアーからインスパイアされた「ソヴァージュ・シーズン3」は、引退を心に決めていたフランソワ・ドゥマシーの調香師人生の集大成のメンズ・フレグランスであり、ムッシュ・ディオールへの天国への手紙でもあるのです。

そんな〝ラスト・ソヴァージュ〟の香りは、最初から円やかな、ちょっぴりスパイシーなカラブリア産ベルガモットとジューシーなマンダリンのシトラスシャワーからはじまります。どこかジンフィズを思わせる軽く酔わせるムードと、優しく愛撫されているような、包容力に満ちたはじまりです。

すぐにラズベリー・ジャムのようなバージニア産シダー ウッドとクリーミーなスリランカ産サンダルウッドが、〝ソヴァージュ〟の主役である、甘くて辛いアンブロキサンに浸され、神秘的な魅力を解き放ってゆきます。それはまるで激しさよりも静けさを広がらせていくようです。

やがてほろ苦くも甘やかなトンカビーンと、スモーキーなパプアニューギニア産のバニラアブソリュートが注ぎ込まれ、オリエンタルの温かい余韻に満たされてゆきます。基本的にパルファム版にはスパイスが入っていないため、木の温もりとスモーキーさに包み込まれるような感覚があります。

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香水データ

香水名:ソヴァージュ パルファン
原名:Sauvage Parfum
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2019年
対象性別:男性
価格:30ml/14,630円、60ml/18,370円、100ml/25,080円
公式ホームページ:ディオール


トップノート:ベルガモット、マンダリンオレンジ、エレミ
ミドルノート:ヴァージニア産シダーウッド、スリランカ産サンダルウッド
ラストノート:トンカビーン、オリバナム、バニラ

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削除されたキャンペーン・フィルム

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ちなみに、このキャンペーンのためにジャン・バプティスト・モンディーノが撮影した、とても印象的なフィルムは、公開2週間後に、ネイティブ・アメリカンに対して差別的だという批判を浴び、公開中止されました。

「神聖なネイティブアメリカンの魂の奥深くへの本格的な旅」というイメージが伝わるフィルムだと思うのですが、フレグランス名の「ソヴァージュ」という名が持つ「野蛮人」という意味に対しての反発だったと思われます。

「肌に命を吹き込む温かみのあるオリエンタルトーンと野生の美しさ」というこの香りのコンセプトを的確に伝えているフィルムだったと私自身は感じました。

ファッションという先鋭的な表現が求められる商売に対して、文化的な批判というものはいつの時代も存在するものです。たとえばヴォーグUS2017年3月号で、日本文化に対する誤解を招くとして、大批判を浴びたのが、伊勢志摩で撮影されたカーリー・クロスの以下の写真です。

日本人の観点から見れば、素晴らしいとしか言いようがありません。ファッションから、遊び心と反逆精神が失われたら何が残るのでしょうか?









ちなみにこれらのカーリー・クロスの写真は、1966年10月号でヴォーグUSのために日本で撮影されたリチャード・アヴェドンによるヴェルーシュカの写真からインスパイアされたものでした。

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ヴェルーシュカ日本上陸

ダイアナ・ヴリーランドがプロデュースしたこの撮影は5週間かけて行われました。26ページという特大の特集「グレート・ファー・キャラバン」のために当時100万ドル(現在の700万ドル)の予算がかけて撮影されたと言われています。