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【ゲラン】アクア アレゴリア ペラ グラニータ(ティエリー・ワッサー)

ゲラン
©GUERLAIN
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アクア アレゴリア ペラ グラニータ

原名:Aqua Allegoria Pera Granita
種類:オード・トワレ
ブランド:ゲラン
調香師:ティエリー・ワッサー
発表年:2016年
対象性別:女性
価格:75ml/14,520円
公式ホームページ:ゲラン

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黄金の林檎の樹の下で味わう〝洋梨のシャーベット〟

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極めつけの天然素材をピックアップし、その素材から明るい一面を引き出し、幸せなひとときを人々に与えてくれる軽やかな香りを作るというコンセプトで、1999年に誕生した『アクア・アレゴリア』シリーズ

2022年5月1日にシリーズ全12作品が、最大95%の天然由来成分を配合したナチュラルフォーミュラに加え、ゲラン初の試みとして、有機栽培のビーツから抽出されたアルコールのみ配合するという、2つのサステナブルな革新を迎え、生まれ変わりました。ただし、それぞれの品質や香りの軌跡はそのままです。

ペラ グラニータ」はその第十七弾として2016年に発売された二作品のうちのひとつです(もうひとつは免税店限定の「ローサ ポップ」)。洋ナシとキンモクセイのジューシー・フルーティ・シトラスの香りは、ゲランの五代目専属調香師ティエリー・ワッサーにより調香されました。

2017年6月に本作が発売されたことを受けて、「パンプルリューヌ」「マンダリン バジリック」「ハーバフレスカ」「リモン ヴェルデ」は、そのまま継続し、「テアズーラ」が販売終了となりました。

「ペラ・グラニータ」とはフランス語で〝洋梨のシャーベット(シチリア発祥)〟の意味です。ギリシア神話において、世界の西の果てにあるといわれた「ヘスペリデスの園」にある〝黄金の林檎=オレンジ〟の木陰で、洋梨のグラニータを楽しむひと時をイメージして作られた香りです。

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天国にいちばん近い洋ナシの香り

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細かいことを考える必要のない香り。ただただうつくしく心の中に星を降らせてくれる〝天国にいちばん近い洋ナシの香り〟です。心が疲れきっているときに現れるナイチンゲールのような〝香りの守護神〟。

まるでデビューしたばかりの未来の大女優が解き放つ〝奇跡の輝き〟のように、この香りは、その初々しさをボトルの中に永遠に焼き付けてくれています。

イタリアの高級リゾートではなく、ニューカレドニアあたりのどこか南の島の太陽の光を浴びてのびのびと育てられたグレープフルーツが弾けていく、シトラスの恵みからこの香りははじまります。すぐに、ベルガモットのほろ苦さとレモンの酸っぱさが、グレープフルーツに奥行きと透明感を与えてくれます。

そこに、シャリっとした果肉と、搾り出した果汁が滴り落ちていくような洋ナシの瑞々しさが注ぎ込まれてゆくのです。さらに降り注ぐ、キンモクセイの甘さにより、金管楽器のような冷たさと木管楽器のような温かさのコントラストがうみだされていくのです。

ここに、生命力に満ちた洋ナシを肌の上で感じながら、舌の上でとろけるような洋ナシのシャーベットの食感も同時に感じることになるのです。

色々、経験を重ねた演技派女優の魅力ではなく、天性の輝きを秘めた新人女優が解き放つ〝奇跡の輝き〟のように、ピュアで手付かずの、たっぷりと水分を含んだ洋ナシが、肌の上でその魅力を弾けさせていくようです。

やがて、シダー、モス、ホワイトムスクにより、洋ナシとキンモクセイは、熟した円やかさを与えられ、さらに伸びやかに、そのきらめきに包まれながら肌の上に〝フレッシュな甘さの名残〟を焼き付けていくのです。

2022年においてもこの香りは、『アクア・アレゴリア』シリーズの中で最も売れている香りのひとつです。

ネロリア ベチバー」「ベルガモット カラブリア」「ローザ ロッサ」「フローラ チェリージア」または「ハーバフレスカ」とのミクソロジーがおすすめされています。
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香水データ

香水名:アクア アレゴリア ペラ グラニータ
原名:Aqua Allegoria Pera Granita
種類:オード・トワレ
ブランド:ゲラン
調香師:ティエリー・ワッサー
発表年:2016年
対象性別:女性
価格:75ml/14,520円
公式ホームページ:ゲラン


トップノート:グレープフルーツ、ベルガモット、レモン
ミドルノート:オレンジ・ブロッサム、オスマンサス、洋ナシ、ヘディオン
ラストノート:モス、ホワイト・ムスク、シダー