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【シスレー】ソワール ドゥ リュンヌ(ドミニク・ロピオン)

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©Sisley
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ソワール ドゥ リュンヌ

香水名:ソワール ドゥ リュンヌ
原名:Soir de Lune
種類:オード・パルファム
ブランド:シスレー
調香師:ドミニク・ロピオン
発表年:2006年
対象性別:女性
価格:30ml/19,580円、50ml/28,050円、100ml/40,700円
公式ホームページ:シスレー

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ロマンティックなムーンライト・ダンスの香り

©Sisley

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ランコムの創設者の一人を父に持つ、ウベール・ドルナノ伯爵が1976年に創業した化粧品会社シスレーは、時代を先取りした天然植物エキスを化粧品に使用するというコンセプトにより一躍話題を集めました。

そして、1999年に、今でも最も売れているエイジングケアアイテム「シスレイヤ」の販売をスタートして、業界の寵児となります。ちなみにシスレーは創業年に早くもファースト・フレグランスを発表していました。若き日のジャン=クロード・エレナによる「オードゥ カンパーニュ」です。

「シスレイヤ」の成功の中、20世紀末にイザベル・ドルナノ伯爵夫人が、流行にとらわれずに、予算の制約を一切与えずに、最高級の素材で、〝愛をささやき合う恋人たちの夜を祝福する〟特別なフローラル・シプレーを創造しようと考えました。

かくして最高の調香師の一人であるドミニク・ロピオンが招聘され、6年の歳月を費やし、2006年に完成したのが「ソワール ドゥ リュンヌ」でした。

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「ムーンライトセレナーデ」が似合う大人の恋の香り

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〝月の夜〟と名付けられたこの香りは、月に選ばれた人のためのロマンティックなムーンライト・ダンスの香りです。夏の日の最後の輝きを届けてくれるようなベルガモットとマンダリン、レモンのピリリとしたシトラスシャワーからはじまります。

すぐにコリアンダー、ナツメグ、ペッパーといったスパイスが注ぎ込まれ、すべてがうつくしく燃えます。

少し後から、ムスクの風に乗って、パチョリとオークモスが、シプレーな夜を運んできます。きらめく月光のようなパチョリとオークモスに照らされ、メイローズとミモザを中心としたジャスミン、アイリス、スズランの花々の上に、発酵寸前のハニーと熟したピーチが、燃えるスパイスと合流し、ひとまとめになります。

そして酔わせるリカーグルマンの星を降らせるように、花蜜で満たし、艶やかにそれぞれの花びらを肉欲的な情欲で溶かしてゆくのです。

実に興味深いのは、この香りのグルマンの意味は、甘ったるい香りの意味ではなく、甘さが素肌の上で、つまりジャミーなハニーローズがパチョリと出会い、シアーな輝きに包まれていく、ムーディーなグレン・ミラーの「ムーンライトセレナーデ」が似合う大人の恋の香り(=芳醇なシプレー)へと昇華していくところにあります。

やがて、満ち広がるクリーミーなサンダルウッドとドライなシダーウッドが、スモーキーなシプレーローズを泡立たせ、リッチでロマンティックな月夜に酔わせる、やわらかな余韻で包み込んでくれるのです。

最初から最後まで、冷ややかな視線を感じさせるのは、この香りが女神の視線を持ち合わせているためです。燃え上がり、温かな余韻に包まれながらも、どこか冷めている、そんなミステリアスな女を作り出してくれるのです。

ポーランドの彫刻家ブロニスワフ・クシシュトフによる、三日月にキスをする太陽の女神が彫られたメタルキャップが、とても印象的です。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「イザベル・ドルナノ伯爵夫人がアーティスティック・ディレクターとして監修したという〝ちゃんとした〟香水が2つ出ている。両方とも安っぽく、始末に負えないコピー商品だ。これは「パルファン ド ポー(モンタナ)」のまね。」と1つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:ソワール ドゥ リュンヌ
原名:Soir de Lune
種類:オード・パルファム
ブランド:シスレー
調香師:ドミニク・ロピオン
発表年:2006年
対象性別:女性
価格:30ml/19,580円、50ml/28,050円、100ml/40,700円
公式ホームページ:シスレー


トップノート:コリアンダー、ペッパーオイル、ナツメグ、ベルガモット、レモン、マンダリン
ミドルノート:メイローズアブソリュート、ミモザアブソリュート、アイリス、ジャスミン、スズラン、ピーチ
ラストノート:ハニー、オークモス、パチョリ、ムスク、サンダルウッド