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ロリータ・レンピカ

ロリータレンピカ オゥ マスキュラン(アニック・メナード)

ロリータ・レンピカ
©Lolita Lempicka
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香水データ

香水名:ロリータレンピカ オゥ マスキュラン Lolita Lempicka Au Masculin オード・パルファム
ブランド:ロリータ レンピカ
調香師:アニック・メナード
発表年:2000年
対象性別:男性
価格:50ml/6,500円、100ml/9,000円


トップノート:ヴァイオレット、セイヨウキヅタ(アイビー)、バジル、アニス、リコリス、ニガヨモギ
ミドルノート:サンダルウッド、トンカビーン、ラム、アーモンド
ラストノート:バニラ、ベチバー、シダー、プラリネ、ラブダナム

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香水広告フォト&動画

©Lolita Lempicka

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ルカ・トゥリン

★★★★★ リコリスコロン

香水の世界で、男という機能は常にないがしろにされてきた。ロリータレンピカ オゥ マスキュランのボトルを見たとき、ため息が出た。砕いた氷か、アニメ「レン&スティンピー」のロゴ(丸太のキャラクター)と見紛う形をしている。でも心配は要らない。レディースと同じ調香師アニック・メナードが手がけているのだから。優雅なアニスが、哀愁を帯びたヴァイオレットを含むウッディ調のコロンに重なる。それは優しくて懐かしい香り。ただこれを身につけて悲しい歌を聴くと、少々感傷的になり過ぎるかもしれない。ロリータレンピカの「エンジェル」志向が気に入らない女性には代わりにこちらもおすすめする。― タニア・サンチェス

『「匂いの帝王」が五つ星で評価する世界香水ガイドⅡ』ルカ・トゥリン/タニア・サンチェス 原書房

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香水についての解説

1997年に発売されたグルマンの歴史的名香「ロリータ レンピカ」のメンズ・ヴァージョンとして2000年に発売されました。オリエンタル・バニラの香りは、アニック・メナードによる調香です。

「緑の魔酒」アブサンに用いられるニガヨモギがメイン香料として使用されています。そんなミントのようなニガヨモギとアイビーがアイリス、ヴァイオレットと程よい距離を取りながらリコリスの木を真ん中に置いて、円を描くように森の中で踊っている情景からこの香りは始まります。

やがて、リコリスの木が本格始動します。呼び集められた仲間たち(サンダルウッド、トンカビーン、ラム、アーモンド)が、森を優雅なる野外舞踏会場に変えていきます。そして、我らが絶世の美女「ロリータ・レンピカ」嬢が厳かにお辞儀をしながら登場します。この香りは、彼女とダンスを踊る貴方の香りなのです。

それは、まるで毒リンゴを食べてしまった女性が眠るロリータ レンピカの幻想の森の中へ足を踏み入れていくような香りのロールプレイングゲームとも言えます。森の香りに包まれた甘い空気に流されてしまい日によっては、この香りに負け、日によっては、この香りに勝つ。そんな男の精神力測定器とも言えます。

そんな「男のためのロリータ レンピカ」だからこそ、女性がこれを身に着けると、優しい香り立ちで、男のハートめがけて一直線に貫いてしまう(もしくは男のハートをくじいてしまう)香りと成るのです。

今では、ほとんど手に入らない「ロリータ・レンピカの元ダンナ」です。

ボトルは、イタリア・パルマのガラス製造メーカー・ボルミオリルイジにより製作されました。