究極のフレグランスガイド!各ブランドの聖典ページ一覧にすすむ
その他のブランド

【ラリック】ラリック ホワイト(クリスティーヌ・ナジェル)

その他のブランド
この記事は約4分で読めます。

ラリック ホワイト

原名:Lalique White
種類:オード・トワレ
ブランド:ラリック
調香師:クリスティーヌ・ナジェル
発表年:2008年
対象性別:男性
価格:125ml/18,700円
公式ホームページ:ラリック

スポンサーリンク

ラリックの歴史について

©LALIQUE JAPAN

アール・ヌーヴォー、アール・デコの両時代にわたって活躍した伝説の装飾芸術家ルネ・ラリック(1860-1945)が1888年に創業した「ラリック」は、130年以上の歴史を誇るフランスのクリスタル・メゾンです。

1900年のパリの万国博覧会までの12年間でアール・ヌーヴォー様式のジュエリー・デザイナーとして名声を築き上げたルネ・ラリックは、「ベル・エポック」を象徴する大女優サラ・ベルナールなど多くのセレブリティに愛されました。

1905年にヴァンドーム広場24番地に店舗をオープンし、1907年からはフランソワ・コティとのパートナーシップを開始し、以後、香水業界にラリックの作った香水瓶が革命をもたらすことになります。そして、アール・デコ様式のガラス工芸家の巨匠として1922年にアルザス地方のヴァンジャン=シュル=モデールに世界で唯一のラリックの工場を設立しました。

時は経ち、1992年に孫娘であり三代目のマリー=クロード・ラリック(1936-2003)により、ブランド初のフレグランス「ラリック」がソフィア・グロスマンの調香により発売されました。

1994年にラリックは、ポシェ社に売却され、ラリック一族が経営から手を引くことになります。そして、2000年に創業されたアート&フレグランス社に、2008年に売却され、ラリックグループとして今に至ります。2018年6月27日には日本初となる路面店を東京・銀座にオープンしています。

2006年に発売された「ラリック ホワイト」は、現在の売却先に落ち着く前に生み出された香りです。わずか23種類の香料で作られたというシトラス・アロマティックの香りは、クリスティーヌ・ナジェルにより調香されました。

スポンサーリンク

白いシャツを着る男性のための香り

©LALIQUE JAPAN

アラン・ドロン様

朝の光が心に差し込むように、フレッシュなベルガモットとマンダリンに、アロマティックなレモンリーフの白い光が交錯するようにしてこの香りははじまります。だんだんとレモンリーフがすべてを包み込んでゆきます。

すぐに透き通るようなホワイトペッパーとカルダモン、ナツメグが注ぎ込まれ、塩気と酸味を含んだエレミとタマリンドと調和し、グリーンスパイシーな閃光を解き放ってくれます。白いシャツを着る男性のための香りがここにはあります。

やがて、ソーピィーなヴァイオレットが広がる中、パウダリーなムスクとアンバーのうっとりするような甘やかな風に乗り、クリーミーなシダーとモスがレモンリーフと結びつき、涼しい森の囁きを肌に残してくれるのです。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「かつて資生堂に「タクティクス」というとても美しい男性用香水があった。それはガルバナムアルデヒド風の調合で、クレージュのような白と銀の瓶に入っていた。」

「これは「タクティクス」の雪のようなテクスチャーに匹敵するとまではいかないが、それに類するとはいえる。リッチでクリーミー、そして何より今日の男性用にはあり得ないくらいのフェミニンさだ。」

「まるで調香師クリスティーヌ・ナジェルが「ピノ シルベストリ」の3つの部分と、バルマンの「イヴォワール」のひとつの部分を混ぜ合わせて、ぴったりの名前を考えついたといったように。」と3つ星(5段階評価)の評価をつけています。

スポンサーリンク

香水データ

香水名:ラリック ホワイト
原名:Lalique White
種類:オード・トワレ
ブランド:ラリック
調香師:クリスティーヌ・ナジェル
発表年:2008年
対象性別:男性
価格:125ml/18,700円
公式ホームページ:ラリック


トップノート:マンダリン、レモンリーフ、カラブリア産ベルガモット、エレミ、タマリンド
ミドルノート:ナツメグ、ホワイトペッパー、ヴァイオレット、グアテマラ産カルダモン
ラストノート:アンバー、ムスク、シダー、オークモス