トミー=スティーヴン・グレアム
トミーを演じるスティーヴン・グレアム(1973-)は、撮影当時全く無名の俳優でした。出演のきっかけも、オーディションで役柄を手にしたのではなく、ガイ・リッチーのオーディションに出る友人の付き添いでガイに会った時に、「次は君かい?」と聞かれ、「いいえ、オレはただの付き添いだ」と応えたのがきっかけでした。
「私は君の顔が気に入った。月曜日から撮影に参加できるかい?」というガイの一言が、この無名俳優に、チャンスを与えることになったのでした(オープニング・タイトルには彼の名前が出ない。それくらいに彼は無名だったのだ!)。
二人のシャツのベースカラーはスカイブルー
そして、ダークグレーのスーツ
この作品に唯一の不満があるとすればそれは、語り部であったとしても、二人のファッションが、一種類だけというさびしさです。
そして、マドンナと熱愛中のガイ・リッチーが『ラッキースター』を流すシーンで、『トレインスポッティング』のスパッド=ユエン・ブレムナー(1972-)がお洒落なジャケット姿で登場するのでした。
スナッチ・スタイル。それは、脇役に至るまで、お洒落なブリティッシュ・メンズ・スタイルが、堪能出来る作品だということです。特に、帽子の使い方、ジャケットやコートとの合わせ方など、今見てもとても参考になる作品です。