ロディ・マクドウォールの元老院ルック
貝染めの赤紫の縁飾りのトゥニカの上にトガ・プラエテクスタを巻く元老院スタイルが抜群に決まっていたロディ・マクドウォール(1928-1998)のローマン・カーリー・ヘアがめちゃくちゃカッコ良くて、可愛いです。トガとは、ラテン語で「平和なときの服」を意味します。
彼は少年時代に、少女時代のリズ・テイラーと『名犬ラッシーの家路』(1943)で共演し、それ以来、2人は大親友であり、オクタウィウス役もリズ・テイラーの口添えによって手にしました。
そして、本作の数年後にロディは、『猿の惑星』(1968)のコーネリアスを演じ、永遠の類人猿アイコンになったのでした。
男達の屍を築き上げる60年代フロントスリットの魔力
クレオパトラ・ルック11 ドレッド風ヘッドドレス
- 黒のドレッド風ヘッドドレス。切り揃えられた前髪が特徴的な人毛と金色のビーズ
- ホワイトガウン、縁に金のパイピング
- ネイビーの深いフロントスリットノースリーブドレス
- ゴールド・バングル
スリットのスカートをはき、まぶたをキラキラ光らせた紀元前のエリザベス・アーデンともいうべきミス・テイラーは一本調子で、あらゆることが彼女には荷が重過ぎる。
ニュー・ステイツマン誌 ジョン・コールマン
ある意味における女性解放のシンボル、リズ・テイラー
クレオパトラ・ルック12 ピーチドレス
- 黒髪ぱっつんのドレッドウィッグ
- ピーチ色のプリンセスドレス、ノースリーブ、胸の谷間強調、両サイドにスリット、古代エジプト刺繍入り
- オレンジのスパッツ
- 細身のバングル
ウェディングドレスのデザイナーが見れば、思わず唸ってしまいそうな素晴らしいデザインのドレスが、いともあっさりと1,2分で姿を消していきます。
本作において、ハリウッド史上初の100万ドルのギャラを獲得したリズ・テイラーは、同時代に沸き起こっていた雇用における男女同権を飛び越えた、女性優位の存在になりました(1963年にアメリカで同一賃金法が制定された)。それはあらゆるハリウッド男優が、1968年に『ブリット』でスティーブ・マックイーンが100万ドルのギャラを獲得するまで到達できなかった金額でした。
1961年9月1日に、16個のスーツケースと共に。アッピア街道沿いの14室とプールのある庭付きのヴィラがリズ・テイラーと夫エディ・フィッシャーのために用意され、一ヶ月3000ドルの生活費が、100万ドルのギャラとは別に支払われました。リズは、最終的に総額700万ドルのお金を本作出演によって手にしたのでした(現在の5500万ドル相当)。