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テアズーラ|カモミールが効いている、ゲラン製グリーンティーの香り

ゲラン
©GUERLAIN
ゲラン
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アクア アレゴリア テアズーラ

原名:Aqua Allegoria Teazzurra
種類:オード・トワレ
ブランド:ゲラン
調香師:ティエリー・ワッサー
発表年:2015年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml/9,900円

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カモミールが効いている緑茶の香り

極めつけの天然素材をピックアップし、その素材から明るい一面を引き出し、幸せなひとときを人々に与えてくれる軽やかな香りを作るというコンセプトで、1999年に誕生した『アクア・アレゴリア』シリーズ

テアズーラ」はその第十六弾として2015年に発売された唯一の新作です。グリーンティ&ジャスミンのシトラス・アロマティックの香りは、ゲランの五代目専属調香師ティエリー・ワッサーにより調香されました。

2015年6月に本作が発売されたことを受けて、「パンプルリューヌ」「マンダリン バジリック」「ハーバフレスカ」「リモン ヴェルデ」は、そのまま継続し、「ネロリア ビアンカ」が販売終了となりました。

「テアズーラ」とは、「Te+Azzurra(青いお茶)」の意味です。

この香りは、「空色を映した湖のほとりで、グリーンティを味わうひと時」というイメージ通りに、グレープフルーツとレモンによって芳醇に香り立つ柚子の香りからはじまります。

すぐに、香りはベルガモットの訪れと共に、透き通ったグリーンティに包まれます。このグリーンティーの奥にはほのかにカモミールの香りが存在します。これが日本の緑茶のようでありながら、そうでない円やかさを感じさせます。

ベースのムスクとバニラがドライダウンに伴い存在感を増し、カロン(オゾンノート)と絡み合い官能性を漂わせます。この香り2016年に一度販売終了となり、2018年と2019年に再販されていました。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイドⅢ』で、「レモンカード」と呼び、「ゲランの新作発表のペース(過去5年で80本)は異常であり、その香水のコンセプトはロマン派からバロック派へと後退している。ゲランはかつて、ベートーベンとは言わずとも、香水界のサン=サーンスとして、野心的で重みのある構成を数年ごとに打ち出してきた。そしてどの香水も(たとえ「サムサラ」以降、その秀逸さが薄れても)、必ず新たなインスピレーションをたたえていた。だがティエリー・ワッサーも、締め切りの嵐に追われた調香師が使うトリックに頼らざるをえないらしい」

「つまり、限られた数のアイディアの組み合わせでバリエーションを増やすという裏技だ。この香水の場合、シトラスで締めくくるシャリマー風の構造が誇張され、オリエンタルな味わいがかき消されている。そこに添えられたおなじみのパウダリーなティーノートのベースは、この香りを楽しむのに高い知性はいらない、と言っているかのよう。それでも、さすがはティエリーの仕事で、30分も心地よく香りが立ちあがるし、駄作ぞろいだった最近の「アクア アレゴリア」シリーズのなかではずば抜けていい。とは言え、ゲランはペースを落として、もっといいものを作るべきだ」と3つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:アクアアレゴリアテアズーラ
原名:Aqua Allegoria Teazzurra
種類:オード・トワレ
ブランド:ゲラン
調香師:ティエリー・ワッサー
発表年:2015年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml/9,900円


トップノート:ベルガモット、レモン、柚子、グレープフルーツ
ミドルノート:グリーン・ティ、カモミール、ジャスミン
ラストノート:ムスク、カロン、バニラ