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カイエデモード香水図鑑を応援する|2025年5月30日~6月1日終日

2025年夏に9年目を迎えるカイエデモード香水図鑑。このたび聖地調査が完了し、5月より東京・横浜・名古屋・大阪・京都・神戸の約100か所の『香水超聖地ガイド』の更新を行っております(6月中に完成予定)。さらに、4月末より、これからの日本の香水業界を動かしていく25人のキーパーソンのインタビュー記事『フレグランス・アイコン・インタビューズ』を公開させて頂いております。

この大いなる活動にあたり、2025年5月30日~6月1日終日にあたりご寄付を募らせて頂きます(エックスのDMが半日不調であったため1日延期させて頂きます)

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【バイレード】ムンバイ ノイズ(ジェローム・エピネット)

バイレード
©BYREDO
バイレード
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ムンバイ ノイズ

原名:Mumbai Noise
種類:オード・パルファム
ブランド:バイレード
調香師:ジェローム・エピネット
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/26,070円、100ml/38,170円
公式ホームページ:バイレード

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現在のインドの若者のパワーを濃縮したウード

©BYREDO

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生まれてから幼少期までたびたびインドに行き、ムンバイのチェンバーに住む祖母のもとで過ごしていました。私の中に、子供の頃の記憶は鮮明に残っていますが、祖母が亡くなった後、私がインドを再び訪れたのは20代になってからでした。もうすっかり街の様子は違ってましたが、それでも非常に親しみを感じました。この香りは、「過去の記憶に裏打ちされた、現在のムンバイの街の探求」なのです。

ベン・ゴーラム

2006年に創立されたバイレードから、2021年10月21日より発売されている「ムンバイ ノイズ」は、ジェローム・エピネットによって調香されました。それはインド人の母を持つ創業者ベン・ゴーラムの、インドのムンバイにおける幼き日の記憶と結びついた香りとも言えます。

インドに対して世界中の人々が持つ神秘主義・貧困大国という印象を排除し、現在のインドを純粋に反映させようというのがこの香りのテーマです。

その名の通りムンバイの街のノイズを香水のボトルの中に濃縮させたこの香りは、まずはダバナというインド原産の洋酒のような甘くフルーティー(プラム)な香りからはじまります。

ダバナは変容の神であるヒンドゥー教の破壊と再生を司る神シヴァにとって神聖であるとされ、インド南部の寺院に、花束や花輪が毎日の供物として供えられます。

そんなダバナの前にインド名物のコーヒーカートが、焙煎したコーヒーの香りを漂わせながらやって来ます。そして、蜂蜜のようなトンカビーンとラズベリーレザーのようなウードが香り全体をスモーキーかつオイリーな濃厚な苦い甘さで包み込んでゆきます。

やがて、アンバーグリスのようなラブダナムとクリーミーなサンダルウッドによりウードは円やかなお香のような余韻を肌の上に残してくれるのです。

西洋人のインドに対する見方は、おそらく100年前と同じでしょう。しかし、ムンバイは現代のるつぼです。「ムンバイ ノイズ」 とアシシュの写真を通して、2つの視点が出会うのです。

ベン・ゴーラム

キャンペーンイメージを手がけたインド北部、ヒマラヤ山麓の町デラドゥーン出身のフォトグラファー、アシシュ・シャーは2021年の「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィー」で世界で注目すべき20人の写真家の1人に選ばれています。

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香水データ

香水名:ムンバイ ノイズ
原名:Mumbai Noise
種類:オード・パルファム
ブランド:バイレード
調香師:ジェローム・エピネット
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/26,070円、100ml/38,170円
公式ホームページ:バイレード


トップノート:ダバナ
ミドルノート:トンカビーン、コーヒー
ラストノート:アガーウッド(ウード)、サンダルウッド、ラブダナム