エタニティ モーメント
原名:Eternity Moment
種類:オード・パルファム
ブランド:カルバン・クライン
調香師:ジャック・キャヴァリエ、ハリー・フレモント
発表年:2004年
対象性別:女性
価格:情報なし
たった一瞬がすべてを変える=恋に落ちる瞬間の高揚感をボトルに。
1994年にカルバン・クラインは、「シーケーワン」を誕生させ、社会現象を生み出す大ヒットとなりました。その前夜の1988年に発売された「エタニティ」は、ソフィア・グロスマンにより調香されました。
その続編、またはニュー・ヴァージョン(=第二弾)として、2004年に「エタニティ モーメント」が〝just one moment can change everything(たった一瞬がすべてを変える)〟をテーマに、〝恋に落ちる瞬間の高揚感〟をイメージして生み出されました。ジャック・キャヴァリエとハリー・フレモントにより調香されました。
キャンペーン広告は、スカーレット・ヨハンソンが起用され、ピーター・リンドバーグによりカリフォルニアで撮影されました。ボトルデザインは、ファビアン・バロンによるものです。〝モーメント〟の精神を、透明なキャップに投影しています。
「恋する心を忘れないで!」フレグランス
春のフルーツとフローラルと一緒に舞い込んできた恋。くちづけを受け止めるように香りを身に纏う、そんな乙女心をピンクの液体に託した香りです。
21世紀はじめの〝乙女ムード〟を反映させた、ロマンティック・コメディのような香りです。
メロンとライチを中心に、グアバ、ラズベリーといったフルーツが、フレッシュウォーターの中に放り込まれ、ぶつかり合い、シャンパンのように弾け飛んだ果汁を浴びるようにしてこの香りははじまります。
まるで一瞬で恋に落ち、キスを交わすようなスピード感のあるフレッシュなキレのよい展開に全身が包み込まれてゆきます。深さはないけど、分かりやすくて、定番の流れがあるというロマンティック・コメディの基本を抑えています。
すぐにパステルカラーのピンクとグリーンのフローラルがピオニーとウィーターリリーを中心にパッションフラワー、ジャスミンと共に香りを広がらせてゆきます。輝きながら、透き通るように、出会いの瞬間がフラッシュバックするように、素肌の上できらめきながらフルーツとひとまとめになってゆきます。
この香りの面白いところは、トップとミドルが実際には存在せず、フルーツとフローラルがひとまとめになってロマンティックな空気を演出してくれるところにあります。
やがて、花と果実が香り立つシャンパン(ピオニー×メロン)を、クリーミーなサンダルウッドとムスク、ローズウッドが包み込んでゆきます。このあたりで、この香りが、若い女性のものではなく、石鹸で洗い立ての肌を思わせる清潔感と共に、30代半ばから50代の女性に向けての「恋する心を忘れないで!」フレグランスであることが分かるのです。
元祖「エタニティ」の安定した夫と、自立した凛とした〝母〟としての女性らしさに対し、こちらは、よりフルーティーで華やかさと新しい出会いを拒むことはない溌剌とした女性らしさがあります。
香水データ
香水名:エタニティ モーメント
原名:Eternity Moment
種類:オード・パルファム
ブランド:カルバン・クライン
調香師:ジャック・キャヴァリエ、ハリー・フレモント
発表年:2004年
対象性別:女性
価格:情報なし
トップノート:メロン、ライチ、グアバ、ラズベリー
ミドルノート:チャイニーズ・ピンクピオニー、パッションフラワー、ウォーターリリー、ジャスミン
ラストノート:ムスク、ブラジリアン・ローズウッド、サンダルウッド