レセディ ラ ロナ VII
原名:Lesedi La Rona VII
種類:オード・パルファム
ブランド:グラフ
調香師:ニコル・マンチーニ
発表年:2022年
対象性別:女性
価格:100ml/49,900円
グラフのグリーン・ダイヤモンド=カメレオン・ダイヤモンドの香り
グラフのダイヤモンドの品質とカットと研磨へのこだわりと同じように、フレグランスにも細心の注意を払い、最も優れた香料だけを使用し、フレグランスがグラフの価値観に反映されるようにすることを絶対条件に6種類の〝ダイヤモンドの香り〟を生み出してもらいました。
ローレンス・グラフ
ハイジュエラーにとって、ラグジュアリー・フレグランスは〝見えない宝石〟として、今ではリング、ネックレス、ブレスレットと同じように欠かせないアイテムになってきております。世界ではじめてハイジュエラーとしてフレグランスを生み出したヴァン・クリーフ&アーペルをはじめカルティエ、ブルガリ、ティファニー、ブシュロン、ショパールなどがフレグランスを定期的に発表しています。
そんな中、1960年に創業し、ロンドンのニューボンドストリートに本店を構えるハイジュエラー、グラフが、2018年4月にインターパルファム(ヴァン・クリーフ&アーペル、ロシャス、ジミー・チュウなどの香水ライセンスを持つ)とライセンス契約を結びました。60年の歴史の中ではじめて香水の分野への進出を決意したのでした。
そして、インターパルファムの敏腕クリエイティブ・ディレクター、ウォルター・ジョンセンが、4つの『ダイヤモンドの香り』=グラフのシグネチャー・フレグランスを生み出して欲しいというミッションを与えられたのでした。
彼は早速、100人以上の調香師に試作品を依頼し、175の試作品を手にしたのでした。ちなみに彼は、ヴァン・クリーフ&アーペルやブシュロンといったハイジュエラーのフレグランスをクリエイティブしてきました。
膨大な試作品の中から、約2年の創作期間を経て、6種類の香りからなる「レセディ ラ ロナ フレグランス コレクション」が2020年3月にロンドンのハロッズで発表されたのでした。
このコレクションの第二弾として2022年に二つの香りが発売されました。そのうちのひとつ「レセディ ラ ロナ VII」は、ホワイト・フローラル・オリエンタルの香りとしてニコル・マンチーニにより調香されました。
史上二番目に大きなダイヤモンドの原石から生み出された第七の香水
「レセディ ラ ロナ」とは、2015年11月にボツワナ共和国で発見された、史上2番目に大きなダイヤモンド原石の名です。1109カラットのLesedi La Rona(ザ レセディ ラ ロナ)は、原石が発見されたボツワナのツワナ語で「私たちの光」を意味します。
2017年9月、ローレンス・グラフはこのダイヤモンドを5300万ドル(約59億円)で購入しました。そして、この途方もないダイヤモンド原石の分析、カット、研磨のプロセスには18ヶ月以上かかり、その石から「グラフ レセディ ラ ロナ」と呼ばれる世界最大のスクエアエメラルドカットダイヤモンド(302.37カラット)とその他66個にカットされました。
ボトルデザインはこの302.37カラットのダイヤモンドからインスパイアされ、ファセットカットされたクリスタルの香水ボトルに収められました。
この香りは、〝数十億年もの間、密かに磨き上げられてきた奇跡のダイヤモンド〟のいまだかつてない美しさを、6つの極上の香りで表現しているコレクションです。
ちなみに史上最大のダイヤモンド原石は、1905年に南アフリカで発見されたカリナンです(イギリス国王エドワード7世へ66歳の誕生日の贈り物として贈呈された)。
このコレクションは、2023年2月に日本初上陸し、グラフ銀座本店、グラフ心斎橋店の2店舗から発売がスタートされました。
ネロリとイランイランの愛を溶かす、永遠の謎の女の香り
「レセディ ラ ロナ VII」は、〝魅惑-優美-発光〟というテーマを、カラーダイヤモンドの中でも希少な天然のグリーン・ダイヤモンド=〝カメレオン ダイヤモンド〟に投影して生み出した香りです。
グリーン・ダイヤモンドは天然の放射線によって生じた、自然で豊かな色彩を象徴する、常に変化する独特の輝きで人々を魅了してゆきます。その優美なる美しさを、素肌の上で磨き上げていく『内から秘めやかに放射するグリーン・ダイヤモンドの香り』です。
大地の中で静かに放射線を浴びてきたグリーン・ダイヤモンドの輝きが、地上の星となりあなたに降り注ぐように、カルダモンの閃光が、まるで太陽の光のようにグリーン・ネロリとオレンジ・ブロッサムに魅惑の輝きを与え、しずやかに解き放たれてゆきます。
すぐに、うっとりと穏やかに酔わせるバニラとアンブレット、ムスクの白い炎が、グリーン・ネロリを甘くとろけさせ、円やかに艶やかなイランイランと涼やかに華やぐアイリスとすっきりと晴れやかなジャスミン・サンバックの香りを誘い、引き込み、素肌の上に絡み合わせてゆくのです。
まるで、変幻自在に変化する花々の光彩と情念をダイヤモンドの雫に変えて、光線を当て、素肌にとろけて匂い立たせるように、サンダルウッドと(ミルキーでスパイシーでフルーティーな)トンカビーン、ローズが、想像を絶する豊かさ、洗練された煌めきで包み込んでくれます。
ひとりの女性が、ひとりの男性に狙いを定め、変幻自在にその魅力を変え、よろめかせ、その気にさせ、罠にかけ、すべてを奪い去り、新たなる獲物を求めて、あたらしい自分の魅力=戦力に磨きをかける、しびれくらげのような女性の香り。可愛いのか、可愛くないのか、美女なのか、そうでないのか、悪魔なのか、天使なのか、永遠の謎の女の香り。
香水データ
香水名:レセディ ラ ロナ VII
原名:Lesedi La Rona VII
種類:オード・パルファム
ブランド:グラフ
調香師:ニコル・マンチーニ
発表年:2022年
対象性別:女性
価格:100ml/49,900円
トップノート:ネロリ
ミドルノート:オリスルート、コモロ産イランイラン、ジャスミン・サンバック、オレンジ・ブロッサム
ラストノート:バニラ、オーストラリア産サンダルウッド、トンカビーン、ローズ、ムスク、アンブレット