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トム・フォード

【トム フォード】チェリー スモーク(ルイーズ・ターナー)

トム・フォード
Thomas Lagrange
この記事は約3分で読めます。

チェリー スモーク

原名:Cherry Smoke
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:ルイーズ・ターナー
発表年:2022年
対象性別:ユニセックス
価格:30ml/36,300円、50ml/53,350円
公式ホームページ:トム・フォード

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酸いも甘いも経験した〝失われたチェリー〟

©TOM FORD

©TOM FORD

2018年11月に発売されたトム・フォードプライベート ブレンド コレクションの「ロストチェリー」は、世界的に大ヒットし、ブランドを代表する香りになりました。

究極の愛欲の世界へと足を踏み入れる「処女喪失=Lost Cherry」の香り。それは少女が大人になることへの怖れと憧れ。その複雑な感情が、トンカビーンが漂わせる大人の世界の誘いにより、憧れがはるかに上回り、若さが果実のように弾ける喪失の瞬間を香りにしたものでした。

そんなチェリーの世界へとさらに耽溺させるようにチェリー・コレクション三部作のうちのひとつとして2022年に「チェリー スモーク」が発売されました(日本では2023年2月10日に発売。3月3日には「エレクトリック チェリー」が発売)。

ルイーズ・ターナーにより調香されたこの香りは、〝絶世の美女になって戻ってきたダークチェリー〟と言えます。

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艶やかな美女の唇から解き放たれるチェリーの吐息

Thomas Lagrange

ジボダン社の地球に優しいヘッドスペース法のひとつScentTrek™により生み出されたダークチェリー(マラスキーノ・チェリー)の酸味の効いた香りに、エキゾチックなサフランが注ぎ込まれるようにしてこの香りははじまります。

まるでウードの閃光を浴びたように、失われたチェリーが、酸いも甘いも経験しつくしたダークチェリーとなって肌に襲来するように広がってゆきます。それはまるで、清楚な美人さんが、メイクアップを完璧に施し、妖しくきらめく美しさを与えられるように〝絶世の美女を身に纏う〟ようです。

最初から最後まで漆黒のチェリーが、闇の奥に静かに呼吸づきいています。すぐに甘やかなオスマンサスが注ぎ込まれ、艶やかな美女の唇から解き放たれるチェリーの吐息にうっとり酔わされていくのです。

やがて、アプリコットが、滑らかなダークチェリーの中に潜むどす黒い欲情を目覚めさせる中、サフランとレザー、燻したガイアックウッドが蜃気楼のようにすべてをスモーキーな甘やかさで飲み込んでゆくのです。

さあ「もっともっと黒く染めてください」。黒いドレスの女、彼女の口紅とマニキュアだけが赤色。そんな女性から香ってきそうなマスキュリンなダークチェリーの誘う香り。

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香水データ

香水名:チェリー スモーク
原名:Cherry Smoke
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:ルイーズ・ターナー
発表年:2022年
対象性別:ユニセックス
価格:30ml/36,300円、50ml/53,350円
公式ホームページ:トム・フォード


トップノート:サワーチェリー、サフラン
ミドルノート:レザー、オリーブ、中国産オスマンサス、アプリコット
ラストノート:スモーク、シプリオール