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ジェームズ・ボンドボンド ガール

【007/サンダーボール作戦】最初から最後まで空飛ぶジェームズ・ボンド

ジェームズ・ボンド
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【007/サンダーボール作戦】

Thunderball 前作の3倍の900万ドルの予算で作られた第四作目は、1億4120万ドルもの世界興行収入を獲得し、今に至るまでシリーズ最高の興行収入を記録することになります。1965年12月に全世界一斉公開され、日本においても、邦画も含めた興行収入で圧倒的な1位を記録し、空前の007旋風が日本列島で吹き荒れるのでした。

オープニングのジェットパック(空飛ぶスーツ姿のジェームズ・ボンド)、峰不二子を生み出した女殺し屋フィオナの存在をはじめ、シリーズ初(映画史上初)の本格的な水中アクション(1/3を占める水中シーン)と秘密兵器の数々、さらには、風光明媚な世界紀行のようなロケーションと、秘密結社スペクターのワクワクさせるような悪の存在感といった、007に求められる要素が濃厚すぎるほど詰め込まれたボンドムービーの最高傑作のひとつです。

大アマゾンの半魚人』で半魚人を演じたリコウ・ブラウニングによる水中撮影は、アカデミー視覚効果賞を獲得させる一因となりました。

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あらすじ

00要員を二人も暗殺した、犯罪組織スペクターのNo.6の暗殺に成功したジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)は、ジェット・パックとアストンマーティンDB5搭載の秘密兵器を駆使し、見事敵の追跡を振り切ります。

一方、フランスのパリでは、犯罪組織スペクターの総会が行われ、No.2ラルゴ(アドルフォ・チェリ)の指揮の下で一大犯罪が行われようとしていたのでした。原子爆弾2発を搭載したNATO空軍爆撃機を墜落させ、原子爆弾を奪い、2億8000万ドルを要求しようという恐るべき計画でした。

早速、スペクターNo.12フィオナ(ルチアナ・パルッツィ)は、爆撃機に搭乗する予定の空軍少佐のパイロットを篭絡し、殺害します。そして、見た目そっくりに整形した替え玉に爆撃機をバハマ沖で墜落させるのでした。

南国の楽園のようなバハマの海中に墜落した爆撃機から原子爆弾2発を回収するラルゴ。かくして、計画通りに、英米両国に対して、身代金を要求し、支払う意志がなければ、原子爆弾を英米に落とすという恐るべき宣告がなされたのでした。

早速、召集されたボンドをはじめとする00要員に発動された「サンダーボール作戦」。そして、ボンドはバハマのナッソーに飛び、(爆撃機に搭乗する予定だった)空軍少佐の妹ドミノ(クローディーヌ・オージェ)に接触することに成功しました。

彼女は、あのラルゴの愛人だったのです。そして、ボンドは、助手のポーラ(マルティーヌ・ベズウィック)を殺害されながらも、CIAのフェリックス・ライターの協力により、珊瑚礁に隠された原子爆弾2発を発見し、兄の死の真実を伝えられたドミノもボンドに協力することになるのでした。

さぁ、ボンドは、No.2、No.12のスペクターの魔の手をかわし、無事原子爆弾を奪回することは出来るのだろうか?

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ファッション・シーンに与えた影響


1965年に公開され、日本中の少年達が将来になりたい仕事はと聞かれたら「スパイ」と答え、少女達は「ボンドガール」と答えるほどの空前の007ブームを巻き起こした『007/サンダーボール作戦』が、ファッション・シーンに与えた影響は、以下の三点でした。

  1. 最も脂の乗り切ったジェームズ・ボンド=ショーン・コネリー・ルック。スーツとリゾート・ルックの〝男のオンオフの教科書〟。
  2. 元祖・峰不二子=ルチアナ・パルッツィのレーシングスーツ
  3. クローディーヌ・オージェの60年代水着ショー

空飛ぶジェームズ・ボンドがソーツ姿で現れ、ダイビングウェットスーツ姿のボンドがボンドガールと共に、空を飛んで去って行った瞬間、ボンドは、世界中のスーツと美女を愛する男性にとってのタイムレス・アイコンになったのでした。

作品データ

作品名:007/サンダーボール作戦 Thunderball(1965)
監督:テレンス・ヤング
衣装:ジョン・ブレイディ
出演者:ショーン・コネリー/クローディーヌ・オージェ/アドルフォ・チェリ/ルチアナ・パルッツィ/マルティーヌ・ベズウィック