ソヴァージュ オードゥ パルファン
原名:Sauvage Eau de Parfum
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2018年
対象性別:男性
価格:30ml/12,320円、60ml/15,400円、100ml/21,010円
公式ホームページ:ディオール
ディオール帝国に、ソヴァージュ凱旋帰国する。
2001年(2001-2002秋冬のパリコレクションから)よりクリスチャン・ディオール初のメンズ・ライン、ディオール・オムを指揮したエディ・スリマンが、2003年以降、メンズフレグランスのクリエイティブ・ディレクターも兼任することになり、生み出されたディオール・オム初のメンズ・フレグランスが「ディオール オム」でした。
それはエディが調香界の若き貴公子・オリヴィエ・ポルジュとタッグを組み「21世紀に新たに付け加えられた男性にとってのエレガンスの最後のアイテムとしてのコロンの一提案」として創造されました(IFFにより製造された)。
アイリスを男性用フレグランスのために使用すべく、シャネルのNo.19からヒントを得た画期的な香りであり、アイリスの女性らしさとベチバーの男性らしさが巧みにブレンドされています。まさにメンズ・フレグランスにフローラル旋風を巻き起こすきっかけになりました。
それから10年の時を越えて、メンズ・フレグランスの新作として2015年9月2日に発売されたのが「ソヴァージュ」(オード・トワレ版)でした。〝ソヴァージュ〟とはフランス語で〝野生の、人の手の入っていない〟という意味です。キャンペーン・モデルとして、今までフレグランスの広告に出演することがなかったジョニー・デップが出演することになり話題になりました。
発売と同時に、フレグランスをじっくり試して購入することはない世界中の男性のハートを一瞬にして鷲掴みにしました。一見、水と油のように感じられたディオールのブランドイメージと、ジョニー・デップのオーラが、予想以上の化学反応を生み出したのでした。
そして2018年8月に「ソヴァージュ オードゥ パルファン」が発売されることになり、シーズン2の幕が切って落とされました。灼熱の砂漠に冷気が交わり合っていくように、素肌に溶け込んでゆく物語のはじまりです。
戦いの後、夕陽を見つめながら黄昏る、うつくしき男たちの香り
「ソヴァージュ オードゥ パルファン」を調香する際、力強さを出すことにはこだわりませんでした。それをせずとも、この香りの個性をすぐに十分認識できたからです。力強さを強調したり、構成(コンポジション)を誇張したりする必要はありませんでした。
その代わり、主軸となる香りをひとつひとつ高め、その存在感を調整することに力を注ぐことで、濃密さに新たな色彩を加えました。
フランソワ・ドゥマシー
日没直後の“マジックアワー”にインスパイアされた「ソヴァージュ・シーズン2」は、素肌に振り掛けるというよりは、ハートに火を付けるように力強い香りです。そんな心に夕陽を宿すこの香りは、ピンクペッパーと共に弾け出すピリリとスパイシーなカラブリア産ベルガモットからはじまります。すぐに心を揺り動かす哀愁のラベンダーがうっとりするような色気を満ち広がらせてゆきます。
そして、華北山椒、スターアニス、ナツメグといったスパイスの夕陽が加わり、情熱的な熱気を運んでくれる中、あいつがやって来るのです。クールな佇まいで甘くて辛い色気を漂わせるアンブロキサン®(マリンウッディノート)の到来です。
冷たさと温かさの絶妙なバランスに心が奪われていく中、バニラアブソリュートがすべてをひとまとめに、ミステリアスなスモーキーさと、円やかに官能的なオリエンタルな甘さで全身を包み込んでくれるのです。
新しく加わったこのパプアニューギニア産のバニラアブソリュートは、緑色の状態で収穫された後、熱湯に浸され、溶剤を一切使わずに抽出しているので、スモーキーなアクセントがあります。
オードトワレが持っていた、解き放たれたビッグバンのようなパワフル感が、オードパルファムにおいては、抑制された、秘められたパワーを持つ男の〝静の美学〟に高められているようです。
香水データ
香水名:ソヴァージュ オードゥ パルファン
原名:Sauvage Eau de Parfum
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2018年
対象性別:男性
価格:30ml/12,320円、60ml/15,400円、100ml/21,010円
公式ホームページ:ディオール
トップノート:カラブリアン・ベルガモット
ミドルノート:ラベンダー、華北山椒、スターアニス、ナツメグ
ラストノート:シダー、ラブダナム、アンブロキサン®、パプアニューギニア産バニラアブソリュート