天空の修道院で戦うラスト・アクションは尻つぼみだった。
ジェームズ・ボンド・スタイル13 ロッククライミング・ルック
- ダークブルーのキルティングジレ、フロントジップ、両肩にネイビーのスエードパッチ
- グレーのシェットランドウールセーター
- フランク・フォスターのダークネイビーコットンシャツ
- 黒のコーデュロイパンツ
- ブルーの登山シューズ
文句のつけようのない素晴らしいラスト・ロケーションであるメテオラのシーンは、ただロッククライミングをして、高低差を感じさせない閉所で戦うだけのこじんまりしたシーンでした。
しかし、それにしても、このボンドのラスト・ファッションはどうなのでしょうか?渋みよりも枯れ味を感じさせるこの全体的なカラーバランス。映画におけるファッションとアクションシーンの相乗効果の重要性を感じさせます。
このファッションには、ブルース・リーの『死亡遊戯』の黄色のトラックスーツ、ジャッキー・チェンの『ポリス・ストーリー/香港国際警察』のグリーンのツナギ、ブルース・ウィリスの『ダイハード』のランニングシャツのようなシンボリズムが存在しません。
セイコーのデジタル・ウォッチ
本作で使用されている時計は、セイコーハイブリッドです。ロジャー・ムーアのジェームズ・ボンドは、『007 私を愛したスパイ』から『007 オクトパシー』にかけて4作品連続セイコーのデジタルウィッチが使用されています。
そして、この作品においては、当時の英国首相だったマーガレット・サッチャーをからかう道具として、ボンドウィッチは寂しい使われ方をしていました。
1980年9月15日から1981年2月13日にかけて撮影された本作は、史上空前のブームを生み出したダイアナ挙式寸前の1981年6月24日にロイヤルプレミアが開かれました。そして、そこに、ダイアナ元妃(正確にはまだ妃ではなかった)がベルヴィル・サスーンのレッドスパンコールシフォンガウンを着て出席し、全ての注目を一心に集めたのでした。