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ロジャー・ムーア12 『007 ユア・アイズ・オンリー』3(3ページ)

ジェームズ・ボンド
ジェームズ・ボンド
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天空の修道院で戦うラスト・アクションは尻つぼみだった。

ギリシア・テッサリア地方に存在する天空の修道院メテオラが敵のアジトというとんでもない設定。それは日本で言うところの清水寺が、スペクターのアジト並みの設定です。

『屋根の上のバイオリン弾き』のトポルが渋い味を出しています。

今回のボンドファッションは急速に爺くさくなった。その象徴ともいえるジレ姿。

80年代、世界は空前のロッククライミング・ブームを迎えようとしていた。

ダブルジップのキルティングジレ。

シェットランドウールセーター。

ジェームズ・ボンド・スタイル13 ロッククライミング・ルック
  • ダークブルーのキルティングジレ、フロントジップ、両肩にネイビーのスエードパッチ
  • グレーのシェットランドウールセーター
  • フランク・フォスターのダークネイビーコットンシャツ
  • 黒のコーデュロイパンツ
  • ブルーの登山シューズ

文句のつけようのない素晴らしいラスト・ロケーションであるメテオラのシーンは、ただロッククライミングをして、高低差を感じさせない閉所で戦うだけのこじんまりしたシーンでした。

しかし、それにしても、このボンドのラスト・ファッションはどうなのでしょうか?渋みよりも枯れ味を感じさせるこの全体的なカラーバランス。映画におけるファッションとアクションシーンの相乗効果の重要性を感じさせます。

このファッションには、ブルース・リーの『死亡遊戯』の黄色のトラックスーツ、ジャッキー・チェンの『ポリス・ストーリー/香港国際警察』のグリーンのツナギ、ブルース・ウィリスの『ダイハード』のランニングシャツのようなシンボリズムが存在しません。

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セイコーのデジタル・ウォッチ



本作で使用されている時計は、セイコーハイブリッドです。ロジャー・ムーアのジェームズ・ボンドは、『007 私を愛したスパイ』から『007 オクトパシー』にかけて4作品連続セイコーのデジタルウィッチが使用されています。

そして、この作品においては、当時の英国首相だったマーガレット・サッチャーをからかう道具として、ボンドウィッチは寂しい使われ方をしていました。



1980年9月15日から1981年2月13日にかけて撮影された本作は、史上空前のブームを生み出したダイアナ挙式寸前の1981年6月24日にロイヤルプレミアが開かれました。そして、そこに、ダイアナ元妃(正確にはまだ妃ではなかった)がベルヴィル・サスーンのレッドスパンコールシフォンガウンを着て出席し、全ての注目を一心に集めたのでした。