パリ ヴェニス
原名:Paris – Venise
種類:オード・トワレ
ブランド:シャネル
調香師:オリヴィエ・ポルジュ
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/14,520円、125ml/ 20,900円
公式ホームページ:シャネル
大切なものを失い、パリを去り、ヴェニスに向かう
2018年5月に、シャネルから「レ ゾー ドゥ シャネル(シャネルの水)」シリーズが三作品発売されました。全てシャネルの四代目専属調香師オリヴィエ・ポルジュにより調香されました。
「パリ ヴェニス」は、ガブリエル・シャネルが愛した街ヴェニスからインスパイアされた、東西の文化が交差する香りです。
1919年12月に最愛の人ボーイ・カペルを亡くし、失意の底にあったガブリエルは、1920年にミシア・セールに招かれ、イタリア・ヴェニスを訪れます。このとき、彼女は、ビザンティンとバロック芸術に溢れる水の都に魅了され、ぽかりと空いた心の拠り所を見つけます。そして、この時、バレエ・リュスの創設者セルゲイ・ディアギレフと出会いました。
以後、ガブリエルにとり、ヴェニスは、シャネル・スタイルを完成させていくための聖域となったのでした。
明日のために振りかけるコロン
パリからヴェニスへと通じるシンプロン・オリエント急行の旅からインスパイアされたこの香りは、再び、女性としての活力をみなぎらせていく、ガブリエル・シャネルの再生をイメージした香りです。
愛する人を失ったとき、女性から消えていく香り。それはパウダリーな化粧品の香りです。そして、最愛の人を失ったガブリエルもそうであったに違いありません。
そんな彼女が、パリを離れ、開通したばかりのオリエント急行に飛び乗り、地中海へと向かうのです。煌くようなネロリの輝きと共に、ヴェニスに到着するガブリエル。
急行を下車するために、万全のメイクアップを施す彼女の心は、再びパウダリーなアイリスとゼラニウムそして、バイオレットの香りに包まれとても晴れやかです。
そして、新たなる甘い出会いが、彼女をさらに美しく、偉大な道へと歩ませていくのです。そんな未来を予見するかのような静謐なベンゾインと、バニラとトンカビーンのアンバー・アコードが、甘くも優しい柔らかな空気に包み込んでくれるのです。
人は失意の先に、必ず希望を見出すものであるということを教えてくれる〝明日のためのシャネル〟の香りです。「頑張ろう!」と言われるのが、しんどい時に、無言で支えてくれる香りです。
香水データ
香水名:パリ ヴェニス
原名:Paris – Venise
種類:オード・トワレ
ブランド:シャネル
調香師:オリヴィエ・ポルジュ
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/14,520円、125ml/ 20,900円
公式ホームページ:シャネル
トップノート:ピンクペッパー、オレンジ、ベルガモット、レモン、プチグレン
ミドルノート:ネロリ、アイリス、ローズ、ゼラニウム、イランイラン
ラストノート:バニラ、トンカビーン、ベンゾイン、ニオイ・イリスの根茎、バイオレット、ホワイトムスク