ミス ディオール オリジナル オードゥ トワレ
原名:Miss Dior Eau de Toilette Originale
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2011年
対象性別:女性
価格:100ml/20,350円
公式ホームページ:ディオール
現存する最もオリジナルに近いとされる香り
ヨーロッパはもう爆弾には飽きています。今、我々が求めているのは〝花火〟です。
クリスチャン・ディオール
1947年に「ミス ディオール」が発表されました。この香りは一言で説明すると、世界初のグリーン・シプレであり、緑のシャープさと花の甘さが織り成す「愛を呼ぶ、花の精の香り」でした。そして、1982年に「ミス ディオール」は初めて、調香がリニューアルされ、1992年に再度、調香がリニューアルされました。
やがて、IFRAの規制により、オークモスなどのシプレの根幹を成す香料も規制されるようになりました。そうした中、出来るだけオリジナルに近い形で2011年に生み出されたのが、「ミス ディオール オリジナル オードゥ トワレ」でした。ディオールの専属調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。
オリジナルの醍醐味である、ガルバナムとクラリセージの感情の高まり=突き刺すようなグリーンの衝撃からミス ディオールははじまります。一瞬、拒絶反応を示してしまうこのグリーンの衝撃の中、人々は、感情を揺さぶられるのです。この香りには、一切のシトラス(柑橘類)は存在しません。
そんな感情の揺れの中に、グリーンなガーデニアが現れます。そして、1947年の誕生以来、80年代以降は日に日に衰えていたミス ディオールのかつての魅力が再び開花していく瞬間を、私たちは肌でしっかりと体感するのです。
まさにここからがミス ディオールの魅力が開花していく瞬間です。アルデハイドが、大量のパチョリと少量のオークモスという従者を従え、ペッパーとコリアンダーの指揮棒の下で、ジャスミンを中心にカーネーション、水仙、ネロリ、ローズといった花の精が、長い眠りから目を覚ますのです。
このアルデハイドが、インドールが強いジャスミンに、清廉と幽幻を与えてゆきます。さらにそこに振りかけられる魔法のパウダー=甘くもクリーミーなサンダルウッドとアーシィーなパチョリ、そして、最初から存在するソーピィーなアルデハイドにより、花の精が大合唱をはじめるのです。
ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「ミス・ディオールの処方の改変ぶりはまずい寿司よりひどい。1992年の3~11月だけしか存在しないバージョンを懐かしく思う人が、そろそろ現れても不思議ではないだろう。現在のミス・ディオールは、乾いてしなびれたアルデヒド調のシプレ。」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。
更に2009年ヴァージョンとして「あいかわらずひどい。」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。
香水データ
香水名:ミス ディオール オリジナル オードゥ トワレ
原名:Miss Dior Eau de Toilette Originale
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2011年
対象性別:女性
価格:100ml/20,350円
公式ホームページ:ディオール
トップノート:ベルガモット、ガルバナム、ガーデニア、セージ
ミドルノート:ジャスミン、カーネーション、水仙、ネロリ、ローズ
ラストノート:パチョリ、オークモス、ラブダナム、サンダルウッド