まだまだギアの入っていないエフィー・トリンケット
エフィー・トリンケット・ルック4 シャイニーブルー・スーツ
- ライム・グリーンのフィンガー・ウェーブ・ボブのウィッグ
- 1930年代のブラックローズのフラワーハット
- シャイニー・ブルーのミニスカートスーツ
- ブラック・ショートグローブ
- 黒のブーティ
- ブラック・ショートソックス
『ハンガー・ゲーム2』よりエフィーのファッションは、更なる暴走モードへと突入していくのです。
さて、この作品は、2012年のアメリカにおける社会現象にまでなりました。ドナルド・サザーランドは、「この映画が公開されたらアメリカで革命がおこるはずだ!」とまでいったほどでした。
しかし、ファッション業界の反応は辛辣なものでした。アニー・リーボヴィッツとタッグを組み、セレブのヘアスタイリストでもあるサリー・ハーシュバーガーは「エフィーのファッションは道化師みたいです。ベニスのコスチュームパーティみたいでした。それは『ブレードランナー』のようなハイセンスなものではなかった。この作品は、ファッション・ムービーではありません。なぜなら、とても安っぽく見えるからです」というコメントを残しました。
さらにマーク・ジェイコブスのかつてのボーイフレンドでありブランディングの専門家であるロレンツォ・マルトーネはより辛辣です。「画期的なものは何一つなかった。沢山のお金をかけているのだろうが、上手くお金を使えていたかは疑問だ。ただ今日あるものをチューンナップしているだけに見える。そして、なによりも、近未来のファッションに見えたものがありましたか?」
さすがミス・ディオールに相応しいアイコニック・ドレス
カットニス・エヴァディーン・ルック6 レッドドレス
- レッド・イブニングドレス、オフショルダー、シルクタフタとオーガンザ、プリーツ入りスカート
オリー=ケリーがデザインしたナタリー・ウッド主演の『ジプシー』(1962)のドレスにインスパイアされたレッド・ドレスは、シンプルなデザインだからこそ、ジェニファー・ローレンスの美しさを際立たせています。
何よりも彼女が魅力的なのは、女性でありながら、男性的なハードボイルド色(孤独を愛するクールネス)を出せる所にあり、恐らく1930年~50年代のハリウッド的なムードも持ち合わせているからこそ、21世紀のミューズへと一直線に駆け上ることができたのでしょう。