究極のフレグランスガイド!各ブランドの聖典ページ一覧にすすむ

イザベル・ユペール/ファニー・アルダン 『8人の女たち』3(3ページ)

その他の現代の女優たち
その他の現代の女優たち
この記事は約2分で読めます。
当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
スポンサーリンク

大変身を遂げるオーギュスティーヌ

最後に美しく変身したオーギュスティーヌが登場します。

そして、ドレスに着られてる感がハンパありません。

ここで、洗練よりも、違和感を生み出すようにオゾンは演出しています。

40~50年代のハリウッド・シルエット。

イザベル・ユペール・ルック3 シャンパンドレス
  • メタルブルーのオフショルダーカクテルドレス、パネルスカート
  • ファーケープ
  • ハイヒールパンプス

ダグラス・サーク監督の『心のともしび』(1954)のジェーン・ワイマンをベースに、このヘアスタイルは1940年代のファム・ファタールであるヴェロニカ・レイク風です。

イザベル・ユペールが最後に華麗なる変身を遂げるシーンは、明らかに『地中海殺人事件』(1982)のジェーン・バーキンを再現したものでしょう。ただし、本作におけるオーギュスティーヌはまだまだぎこちなく、どことなく初々しいという形容詞がぴったりなわけなのですが、変貌を遂げていく女性の一時ほど、魅力的な季節はありません。彼女もまた有閑マダムが美魔女化に目覚めたように、第二の青春を謳歌するのでしょうが、そんな洗練していく姿は、往々にして倦怠の感情のみを異性に沸き起こすものなのです。

スポンサーリンク

ドヌーヴが足を組み、ベアールが地べたで正座する。

全員の集合写真。ダニエル・ダリューだけがここにはいない。

ファニー・アルダン、カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール。

かくして、ベルリン国際映画祭で8人全員に銀熊賞 (芸術貢献賞)が贈られました。