ジバンシィ プールオム
香水名:ジバンシィ プールオム
原名:Givenchy pour Homme
種類:オード・トワレ
ブランド:ジバンシィ
調香師:アルベルト・モリヤス、イリアス・エウメニデス
発表年:2002年、2004年
対象性別:男性
価格:100ml/9,500円
ジバンシィ プールオム(2002年版)
この香りは、どこまでも杓子定規な商業的なメンズ・フレグランスであり、全く悪くない代わりに、何ひとつ創造的なものも存在しなかった。
チャンドラー・バール
ジバンシィが1998年に生み出した人気メンズ・フレグランス「パイ」の勢いに乗らんばかりに2002年に生み出されたのが「ジバンシィ プールオム」でした(2年後に「ブルー レーベル」というものも発売された)。
シトラス・ウッディの香りは、アルベルト・モリヤスとイリアス・エウメニデスにより調香されました。
グレープフルーツとマンダリン・オレンジによる酸味の効いたエアリーなフレッシュ感からこの香りははじまります。すぐにほんのりスパイシーなコリアンダーとメタリックな冷たいヴァイオレットがシトラスにアクセントを効かせてゆきます。
だんだんと爽やかなグレープフルーツが減退し、スパイスが存在感を強くする中、涼しげなシダーウッドが重なり合ってゆきます。この香りの中心に存在するのは、グレープフルーツとシダーウッドを結び付けるスパイスのフレッシュ感です。
そして、フルーティーなダバナが、これまでの堅実な男性的な香り立ちの中から、官能的なムードを付け加えてくれます。やがて、パウダリーなラベンダーの甘さの中から、スモーキーかつグリーンアーシィーなベチバーの温かさに包まれてゆくのです。
ドライダウンと共に、甘くて塩辛いアンバーグリスのような香りが重なり合い、オリバナムと渾然一体となり、落ち着いたウッディの余韻を感じさせるのです。
女性の脚線美を守るために衣服を脱ぎ捨てる男性のキャンペーン・フィルムがとても印象的です。ボトル・デザインはパブロ・レイノソによるものです。
香水データ
香水名:ジバンシィ プールオム
原名:Givenchy pour Homme
種類:オード・トワレ
ブランド:ジバンシィ
調香師:アルベルト・モリヤス、イリアス・エウメニデス
発表年:2002年(現在廃盤)
対象性別:男性
価格:100ml/9,500円
トップノート:コリアンダー、マンダリン・オレンジ、グレープフルーツ、ヴァイオレット
ミドルノート:ダバナ、ベチバー、ラベンダー
ラストノート:ラブダナム、シダー、オリバナム
ジバンシィ プールオム ブルーレーベル
「ジバンシィ プールオム」のフランカーとして2004年に発売されたこの香りは、ベルガモットが追加され、よりフレッシュかつアクアティックな爽快感が得られるスポーツ・ヴァージョンです。
ハーブの効いたシトラスシャワーにヘディオンが注ぎ込まれ、ジャスミンを添えたフレッシュなグレープフルーツのようなアクアティックな煌きに包まれながらこの香りははじまります。
やがて、クリーミーなカルダモンとハーバルなラベンダーにより、シダーウッドの香りへと導かれ、アルテミシアが薬草のようなスゥーっとした感覚で香り全体を包み込んでくれます。そして、オリバナムによりスモーキーさを増したベチバーにより柔らかな余韻で包み込んでくれます。
モリヤスが調香した「アクア ディ ジオ プールオム」とよく似た香りです。
ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「ジバンシィ プールオム ブルーレーベル」を「非常に好ましいヴィックスヴェポラッブ(塗るかぜ薬)系だ。樹脂のような薬草の香りで始まり、ウッディ・スパイシーの残香、風変わりな干し草のノートで終わる。ミヤケイッセイの「ローブルー」流の、これまでにないスタイルの男性用香水だ。だがこちらのほうがうまく構成されていてまとまりがあり、まったく不快なところがない。若干、ハーブの咳止めドロップをなめながら気管支炎の治療に努めている気がする。」と3つ星(5段階評価)の評価をつけています。
香水データ(ブルーレーベル)
香水名: ジバンシィ プールオム ブルーレーベル
原名:Givenchy pour Homme
種類:オード・トワレ
ブランド: ジバンシィ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2004年(現在廃盤)
対象性別:男性
価格:100ml/9,500円
トップノート:グレープフルーツ、ベルガモット、ヘディオン
ミドルノート:ラベンダー、ペッパー、カルダモン、アルテミシア、ダバナ
ラストノート:ベチバー、シダー、オリバナム(乳香)