オ パフメ オーテルージュ
原名:Eau Parfumee au The Rouge
種類:オーデコロン
ブランド:ブルガリ
調香師:オリヴィエ・ポルジュ
発表年:2006年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml/11,340円

イタリア国旗の配色で生み出された最初の『オ パフメ』三部作

©BVLGARI
1884年に創業したハイジュエリー・ブランド、ブルガリの香水の歴史は、それほど長くありません。はじめて発売した香水は、1992年に日本の緑茶に注目し、ジャン=クロード・エレナが調香した「オ パフメ オーテヴェール」でした。
史上初めての「緑茶=グリーンティーの香り」。〝オ パフメ〟とは、フランス語で〝香りの水〟の意味です。その11年後の2003年に、〝お茶〟に特化したブルガリの香水シリーズ『オ パフメ』の第二弾として発売されたのが「オ パフメ オーテブラン」でした。
中国の皇帝によって不老不死の秘薬として使用されてきた白茶(ホワイト・ティー)をイメージした香りとして、ジャック・キャヴァリエにより調香されました。
更に三年の時を経て2006年に、シリーズの第三弾として発売されたのが「オ パフメ オーテルージュ」でした。イタリア国旗と同じ配色で緑、白の次は赤が選ばれました。
「赤いお茶」ルイボスティーと雲南茶を組み合わせた爽やかな香りとして、シャネルの専属調香師になる前のオリヴィエ・ポルジュにより調香されました。暫くして廃盤になっていたのですが、2017年11月1日に数量限定販売されました。
ルイボスティーとは?


ルイボスティーとは、南アフリカのケープタウンの以北セダルバーグ山脈にのみ自生するルイボスを使用したお茶です。ルイボスは、乾燥した30度以上の温度差の高い場所を好むため他の場所では栽培できません。
ノンカフェイン、ポリフェノールが豊富といった成分特性から、健康茶または美容茶として人気のあるこのお茶の味は、苦味・渋味が少なく、複雑な香りと甘く柔らかな風味を持ち、後味はすっきりしています。そしてその香りは、ウッディ・スパイシーさとフルーティ・フローラルな香りを併せ持っています。
「オーテヴェール」がシトラス、「オーテブラン」がフローラルであるなら、「オーテルージュ」はオリエンタルにティーを注ぎ込んだ香りです。『オ パフメ』シリーズすべてに共通している点として、その人の邪魔をしない、個性を遮らない、他人の邪魔をしない軽やかでありながら香り豊かである点にあります。それはさすがハイジュエラーのブルガリらしいのですが、ハイジュエリーにも当て嵌まるポイントをしっかりと押さえています。
そのためこのシリーズに対して、薄いという評価を与える人もいるのですが『ブルガリのお茶』は、お茶が主役ではなく、身に纏う人を引き立てる、または寄り添う香りなのです。
ルイボスティー×雲南茶×フィグティーの香り

©BVLGARI
オリヴィエ・ポルジュが創造したブルガリの二つの香りのうちのひとつであるこの香りは、つかの間のアールグレイの輝きからはじまります。すぐに消えゆく中、ピンクペッパーのロージィーなスパイシーさが加わってゆきます。
そしてルイボスの自然の由来を感じさせつつも、ほのかにスモーキーな洗練されたブレンドが、のど越しよく流れていくように、素肌に広がってゆきます。甘やかなイチジクの果汁が、温かいルイボスティーと共に、素肌の上を流れていくようなさらりとした感覚で満たしてくれます。
だんだんと時が経つにつれて、この香りの「ルージュ」とは、ルイボスティーに注ぎ込まれるウンナンティーのブレンドを意味することが分かります。つまり雲南茶のナッツのようなコクのあるアーシィーな苦みとアップルのようなフルーティーさに抱擁されるように心地良く包み込まれてゆきます。
やがて滑らかなムスクとひとまとめになり、ほんのりと甘くスパイスの効いた、まろやかにクリーミーな紅茶の余韻に満たされてゆきます。最初に作られたふたつの透き通るような透明感に比べて、こちらは淡い赤味を感じさせる香りなのですが、でありながら秋の黄昏を思わせるメランコリーな透明感も併せ持っています。
イチジクは常にフレッシュグリーンかつミルキーな存在感を放つ香りのイメージなのですが、この「赤い水」においては最初から最後まで存在するベルガモットにより鮮やかさを保ちつつも、クルミとブレンドされ、茶葉にミルクティーのような余韻を与えてくれています。つまり目立ちすぎていないからこそ、逆にイチジクの新しい魅力を感じることが出来るのです。
ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「スイート・ティー」と評し、「ブルガリはオー・パフメ・オテのラインに力を入れ、淡い色にとことんこだわっている。「テルージュ」はまったくもってよくない。道路際の食堂で出てくる低品質のミルクティーのように甘ったるくてうんざりだ」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。
香水データ
香水名:オパフメオーテルージュ
原名:Eau Parfumee au The Rouge
種類:オーデコロン
ブランド:ブルガリ
調香師:オリヴィエ・ポルジュ
発表年:2006年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml/11,340円


トップノート:オレンジ、ピンクペッパー、ベルガモット
ミドルノート:イチジク、南アフリカ原産ルイボス、ウンナンティー
ラストノート:ムスク、クルミ、天然樹脂
