ブルース・リーの一番のハリウッドの親友。
『夕陽のギャングたち』(1973)がジェームズ・コバーン(1928-2002)の最高傑作だろう。188cmの長身に九頭身はあるだろうスタイルの良さに、歯を剥き出しにする笑顔、そして、次元大介の声がトレードマークのコバーンの魅力は、飄々とした雰囲気と渋さのアンバランスなバランスです。カッコをつけすぎないのに、何をするにしてもイチイチ様になる男。それがジェームズ・コバーンなのです。
私は彼のことを「世界一笑顔がカッコいい男=スマイル・マン」と呼びます。実際に自分自身の性格に当てはめて役作りをしたとのことです。
さてこのジェームズ・コバーンという男の面白さは、60年代後半にブルース・リーと知り合い、一緒に旅に出かけるほどの友情を結ぶところにあります。1969年には、ブルース・リー原案の「サイレント・フルート」への出演を快諾し、ブルース・リーのハリウッド進出のために一役買おうとします。そして、1971年2月にはブルース・リーと共にインドにロケハンにまで行っています。
そして、ジェームズ・ガーナー。
オードリー・ヘプバーンの『噂の二人』や、三船敏郎も共演した『グラン・プリ』(1966)のジェームズ・ガーナー(1928-2014)は、自分自身が、朝鮮戦争の時に、軍隊で調達係をしていた経験があったので、そのまま素で役作りをしました(実際の戦闘で二回負傷している)。当初、ヘンドリーの役柄は、バート・ランカスターで考えられていました。
女性が必要ない、男の世界というものが存在する。
何気にデビッド・マッカラム(1933-)が演じるアシュレー=ピットは少佐であり、ビッグXと同じ階級であり、大脱走参加者の中では最も高い階級です。
男だけしか登場しない戦争映画がヒットするのだろうかと考えた配給会社ユナイテッド・アーティストは、アシュレー=ピットが駅のホームで撃たれて死ぬ時に、ローカット・ブラウスの美女の剥き出しの膝枕で死ぬと言う設定を提案し、ミス・プリズン・キャンプ・コンテストをミュンヘンで行おうと提案したが、監督のジョン・スタージェスに拒否されました。
ニット帽にロングコートの襟に鉛筆をぶら下げるヒルツの親友ゴフ。こういった脇役までとても魅力的に描かれています。
ある意味、この作品における最大の皮肉であるヒルツとヘンドリーとゴフという3人だけのアメリカ人による7月4日の独立記念日の焼酎パーティ。イギリスからの独立記念日であるという観点から見てみると、他のイギリス捕虜の反応がなかなか面白い。