なんと!エルメスのレザーベルト。
ミッキー・オニール・スタイル2 レザージャンパー
- 1の衣装にレザージャンパー、襟ボア・ライナー
アルチザン系スタイルのミッキーに不思議に馴染んでいるのが、ラグジュアリー・ブランド、エルメスのコンスタンスベルトとの組み合わせです。
1959年に、カトリーヌ・シャイエがエルメスのためにデザインしたバッグ「コンスタンス」は、自身の5人目の子供の名前から取られました(コンスタンスは、後に有名なフランスのジャーナリストになる)。そして、当時のアメリカ大統領夫人のジャクリーン・ケネディが愛用することになり、その〝H〟の金具が特徴的なショルダーバッグは、絶大なる人気を誇りました。
最初に〝60秒間の違和感〟を生み出すべし
ミッキー・オニール・スタイル3 ピンクシャツとジレ
- ブラックレザーのトリルビー
- ピンクのイレギュラーストライプのシャツ
- 白のランニングシャツ
- グレーのジレ
- グレーのパンツ
- エルメスのコンスタンスベルト
- エンジニアブーツ
ブラッド・ピットのスタイリングの多くは、ある秘密を生み出すスタイリングに終始しています。それは〝60秒間の違和感〟と呼ばれるものです。まず最初に違和感を感じさせ、60秒後には、その違和感を消し去ることが出来るスタイリングこそが、メンズ・アンサンブルの王道であり、21世紀的なのです。
そして、アディダスとニューバランスがやって来る。
ミッキー・オニール・スタイル4 ストリート・スタイル
- ブラックレザーのトリルビー
- ブルーのアディダスのトラックパンツ
- ニューバランスのスニーカー
最後に、ストリート・スタイルを持ってきます。ここに昨今の迷走するストリート・スタイルを牽引しているシュプリーム(2017年のルイ・ヴィトンとのコラボで、もはや〝このブランドロゴをひけらかしている奴らは、とんでもなくダサいヤツラ〟というイメージが確定した)やオフホワイトのテイストの違和感が容易に理解できます。
スーパーシンガーなどがプライベートで着る前記二つのブランドは、「何者でもない若者たち」が着るテイストではありません。アンチ・ファッションからスタートしたブランドが、ブランド・ロゴ・ブランドに成り果てた成れの果てです。そんなブランド・ロゴ至上主義にのっかかっているストリート・ファッショニスタ達にこのブラッド・ピットのスタイリングを捧げる。目を覚ませ!ストリートでブランドロゴをひけらかしてちゃただのバカでしょ?
アディダスやナイキ、ニューバランスのような価格帯のロゴをひけらかすからこそストリート・スタイルは、アンチ・ファッションなのです。