アクア アレゴリア マンダリン バジリック
原名:Aqua Allegoria Mandarine Basilic
種類:オード・トワレ
ブランド:ゲラン
調香師:マリー・サラマーニュ
発表年:2007年
対象性別:女性
価格:75ml/14,960円
公式ホームページ:ゲラン
マリー・サラマーニュのオレンジ
ゲランが、極めつけの天然素材をピックアップし、その素材から明るい一面を引き出し、幸せなひとときを人々に与えてくれる軽やかな香りを作るというコンセプトで、1999年に誕生した『アクア・アレゴリア』シリーズ。
「マンダリン バジリック」はその第八弾として2007年に発売された2作品のうちのひとつです。アロマティック・シトラスの香りは、ジョー・マローン・ロンドンの人気の香りを数多く手がけている1977年生まれの若き女性調香師マリー・サラマーニュです。
彼女は、ラルチザンで「フルール ド ランジェ」を調香したアン・フリッポの弟子であり、オレンジという素材の使い方に関しては、かなり定評のある調香師のひとりです。ちなみに、この作品の後、ラルチザンで「イストワール ド オランジェ」を調香しています。
彼女が香りを調香する時に何よりも重要視して考えているポイントは「肌に馴染んでいくかどうか?」です。そのため彼女の香りは肌に乗せて、同居してみないと、本当の良さが分からない香りが多いのです。
ゲランとジョー マローンの長所を合わせた香り
砕かれたグリーンが突き刺さる、鋭くジューシーな砂糖漬けされたマンダリンオレンジです。それは甘くてハーバルで、食欲をそそるミントの香りがします。そこからは際立つ透明感と、一見矛盾しているようにはっきりとした輪郭の特徴を同時に見出すことが出来ます。
この香りは、2020年の時点でサバイブしている3番目に古い香りです(他の二つは「パンプルリューヌ」と「ハーバフレスカ」。二つともマチルド・ローラン様による調香)。
きらめきとジューシーさの両面を併せ持つ、フルーティなマンダリンからこの香りは始まります。すぐにアニスがほのかに香るバジルが現れ、香りにスパイシーかつハーバルな側面を加えていきます。そんな相反する二つの香りにグリーンティーが、甘みとハーバルに円やかさを追加していきます。
この香りはたしかに、「川岸の芝生に腰を下ろし、甘酸っぱいフルーツを頬張るひと時」というテーマ性を見事に再現しています。
しかし、それ以上に、この香りの素晴らしい点は、ゲランの香りに、ジョー・マローンお得意のハーブの要素をブレンドしている所にあるのです(マリーはこの香りを調香していた当時は、まだジョー・マローンの香りを調香していない)。
『ゲランの登竜門』的な役割を果たす〝マンダリン&バジル〟のこの香りから、ゲラン香水の魅力にはまっていく人たちも少なくないのです。
松任谷由実 今はゲランの「アクア アレゴリア マンダリン バジリック」を使っているのですが、私に合う香りなのか、ご意見をうかがいたかったのです。
エリザベット・ドゥ・フェドー ベリーナイス!ただ、ゲランを選ばれるなら「ミツコ」もいいと思いますよ。
『ユーミンとフランスの秘密の関係』松任谷由実
タニア・サンチェスは『世界香水ガイド』で、「誰かが愛嬌たっぷりの新鮮なミカンをベースに使うことにした。ゲランがそのよさを引き立てる手を打たず、ちゃんと完成させなかったのはとても残念」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。
香水データ
香水名:アクア アレゴリア マンダリン バジリック
原名:Aqua Allegoria Mandarine Basilic
種類:オード・トワレ
ブランド:ゲラン
調香師:マリー・サラマーニュ
発表年:2007年
対象性別:女性
価格:75ml/14,960円
公式ホームページ:ゲラン
トップノート:クレメンタイン(小型のオレンジ)、オレンジ・ブロッサム、ツタ、グリーン・ティー、ビター・オレンジ
ミドルノート:ピオニー、カモミール、マンダリン・オレンジ、バジル
ラストノート:サンダルウッド、アンバー