究極のフレグランスガイド!各ブランドの聖典ページ一覧にすすむ
ブルガリ

【ブルガリ】ローズ ゴルデア ブロッサム ディライト(アルベルト・モリヤス)

ブルガリ
©BVLGARI
この記事は約5分で読めます。

ローズ ゴルデア ブロッサム ディライト

原名:Rose Goldea Blossom Delight
種類:オード・パルファム
ブランド:ブルガリ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2019年
対象性別:女性
価格:30ml/11,550円、50ml/17,930円、75ml/20,570円
販売代理店ホームページ:KAWABE

スポンサーリンク

ローズと共にあなた自身が開花していく香り

©BVLGARI

ローズが持つ自然な側面のリッチさを生かし、まるで肌の上から自然に生まれてきたかのようなユニークな感覚を生み出したいと思いました。それは朝焼けのローズのつぼみのみずみずしさ、振動するような緑の葉、そして、この魔法の花はゆっくりと開花し素晴らしい香りを私たちに届けてくれる…

ローズのすべての側面が、スパークリングする中で、さらに洗練され、モダンで魅力的なフレグランスが生み出されてゆくのです。

アルベルト・モリヤス

2015年にゴルデアを発売し大成功を収め、自信を深めたブルガリの香水部門のクリエイティブ・ディレクター、ヴァレリア・マニーニは、いよいよ念願のテーマを香りに投影しようと考えていました。

そのテーマとは、ブルガリにとって最も縁の深いクレオパトラというテーマです(=セルペンティ。そして、エリザベス・テイラー)。

ゴルデア」シリーズ第二弾の香り「ローズ ゴレデア」は、2016年に、究極の女性らしさへのオマージュとして、クレオパトラが購入したくなる香りをコンセプトに、希少価値の高い「バラの女王」ダマスク・ローズとエジプト産ジャスミンをブレンドして作り上げました。

更なる成功を収めた第二弾の香りの余韻覚めやらぬ中、2017年に第三弾の「ゴルデア ローマン ナイト」を発表するも、予想していたほどの成功は得られませんでした。

そして、シリーズの建て直しを図る安全策として、アジア市場向けに生み出されたのが、番外編「ローズ ゴルデア ブロッサム ディライト」でした。日本では、2019年9月4日から発売されました。

「ローズ ゴルデア」と同じく、ダマスクローズとエジプト産ジャスミンをメイン香料として再編成されたこの香りは、全シリーズの香りを調香しているアルベルト・モリヤスにより調香されました。

スポンサーリンク

スローモーション・ローズの香り

「ローズ ゴルデア」は、グレース(気品)と官能で満たされたミルキーなローズ風呂を現代に蘇らせることにより、今を生きる女神たちに敬意を表した香りです。ローズの官能性、その豊かさ、洗練された質感がテーマになっていました。

一方、「ローズ ゴルデア ブロッサム ディライト」は、咲き誇るローズの香りを通して、これからの女神たちに、若さと現代性に満ちた新しい章を開いてゆきます。

前作が、〝ローズを讃える〟香りだとしたら、今回は、〝ローズと共に開花する〟香りなのです。

アルベルト・モリヤス

そのテーマは、バラの開花と若い女性が大人の魅力を開花していくことを重ね合わせ「バラの開花をスローモーションで再現する」ということでした。

バラのつぼみが花開く様子を表現するために、トップからラストまで一貫して、バラを中心に次々と新たな香りと深みが現れるように調香されています。

「ローズ ゴルデア」がエレガントで自信に満ちた女性であるならば、こちらは対照的に、楽観的でのびのびとした、今まさに開花の瞬間を迎えようとしている女性です。それは「ゴルデア」(イランイラン)と「ローズ ゴルデア」(ローズ)が共有していた太陽の温かさを、そよ風のような爽やかさに置き換えたようです。

スポンサーリンク

第三形態を持つ『新ローズゴルデア』

©BVLGARI

それは第1形態、第2形態、最終形態の三形態の変化を遂げていきます。

まず第1形態は、水気を含んだジューシーなグリーンパパイヤとヴァイオレット・リーフ、ジャスミン・アブソリュートが生み出すフルーティグリーンな香りにより、解放された夜明けのローズのフレッシュな若葉の表現です。

続いて、第2形態は、ローズの花びらとスズランにより、新鮮な朝露に包まれた開花寸前のつぼみの瑞々しさが表現されていきます。そして、いよいよ最終形態において、ダマスクローズ、ホワイトムスク、アンバーグリスにより、自信に満ちたローズの麗しい開花が演出されていくのです。

ホワイトムスクが生み出す、実に滑らかで柔らかなピンクのローズの花びらのシャワーに、ほのかなアンバーグリスが加わり、艶やかさが与えられてゆくのです。

つまりは、大人のためのローズゴルデアではなく、大人の女性として開花していく20代の女性に向けられた「ピュアローズ ゴルデア」なのです。

ちなみに「ローズ ゴルデア」とレイヤリングすると、より華々しいローズの開花の効果を肌で感じることができます。

ローズは、常に私にモーツァルトの音楽を思い起こさせます。喜びと美しさを与えてくれるのです。

ローズは、『魔笛』のパパゲーノとパパゲーナの世界を思い起こさせます。絵画で言えば、繊細な特徴を持ち、いたずら好きな女性が登場するフラゴナールでしょうか。

文学では、プルーストの最も知性に訴えかける世界そのものであり、香水では、ローズは常に花の王国の女王でした。

アルベルト・モリヤス

スポンサーリンク

香水データ

香水名:ローズ ゴルデア ブロッサム ディライト
原名:Rose Goldea Blossom Delight
種類:オード・パルファム
ブランド:ブルガリ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2019年
対象性別:女性
価格:30ml/11,550円、50ml/17,930円、75ml/20,570円
販売代理店ホームページ:KAWABE


トップノート:ヴァイオレット・リーフ、グリーンパパイア、ジャスミン
ミドルノート:ローズ、ローズ・リーフ、スズラン
ラストノート:アンバー、ブルガリアン・ローズ、ホワイトムスク