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【シャネル】N°5(No.5) オードゥ パルファム(ジャック・ポルジュ)

シャネル
©CHANEL
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N°5(No.5)オードゥ パルファム

原名:N°5 Eau de Parfum
種類:オード・パルファム
ブランド:シャネル
調香師:ジャック・ポルジュ
発表年:1986年
対象性別:女性
価格:50ml/16,500円、100ml/23,100円
公式ホームページ:シャネル

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ジーン・ジンマーマンという女性


フレグランスにおけるシャネル帝国の復興は、1978年にパルファム&コスメ部門のマーケティング・ディレクターに就任したジーン・ジンマーマンによる功績であることはあまり知られていません。

彼女が、ジャック・ポルジュの才能を見抜き、三代目調香師に抜擢しました。そして、2005年に引退するまでに、「ココ」(1984)「アリュール」(1996)「チャンス」(2002)といった香りを市場に投入し、見事にシャネル帝国を興隆させたのでした。そんな彼女が、1986年に仕掛けた一手が、華やかな(バブル)時代に向けての「N°5」のニューヴァージョンの創造でした。

グラース産のジャスミンとローズドゥメを筆頭に、80種以上の天然香料に合成香料アルデハイドがブレンドされたN°5の香調に対して、シャネルの三代目専属調香師ジャック・ポルジュが、新たなる解釈で1986年に再調香したのが、「N°5 オードゥ パルファム」でした。

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ジャック・ポルジュによる「N°5」

©CHANEL

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たとえば、日本人はそれほどN°5が好きではなく、他のシャネルのフレグランスの方が好まれているということも事実なのです。

ジャック・ポルジュ

ゲランの「ナエマ」(1979)とランコムの「トレゾァ」(1990)の間に存在するピーチの女王それが「N°5 オードゥ パルファム」です。

それはアルデハイドが誰からも愛されるように、ピーチとイランイランにより再教育された煌くフルーティーなシャンパンの香りからはじまります。

やがて、華やかなローズとジャスミンがピーチによりアルデハイドと結び付けられ、高級石鹸のような明るいフローラルの輝きを見せます。そして、そんな輝きをパウダリーなアイリスが白いヴェールで覆いつくすように香り立ちます。

この〝86年のNo.5〟の素晴らしいところは、クリーミーな甘い果実を忘れさせるほどに華やかなフローラルシンフォニーをさらに包み込んでいくパウダリーなアイリスが、最初から存在するアルデハイドのシャンパンのような快活さと不思議な調和を見せているところにあります。

やがて、だんだんとアルデハイドが失われていく中、クリーミーなサンダルウッドとバニラが、フローラルに休息の合図を送るように、より円やかな甘さで包み込んでいくのです。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「N°5 オードゥ パルファム」を「途中でやめたアルデハイド調」と呼び、「このオードパルファム、実はパルファムやトワレのどちらとも違うフレグランスなのだ。モダンな「N°5」として、1980年代にジャック・ポルジュによって作り出された。80年代のフレグランスという以外、現在もモダンな域から少しもはずれていない。」

「オードパルファムを腕にスプレーすると、感じのいいアルデヒディックなスタートと、フローラルハートの後、かすかにポリサントールが香りはじめ、「サムサラ」のオイリーで驚くほど永続性のあるサンダルウッドのドライダウンへと続く。」

「とはいえ、このような新参者の合成香料が、1921年の市場で取引きされずによかった。なにしろ、ベン・ハーがチャリオットレースでロレックスを身につけていたくらいの絵図になるからだ。本物がほしいのであれば、これを買っても無駄な気がする。」と4つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:N°5(No.5)オードゥ パルファム
原名:N°5 Eau de Parfum
種類:オード・パルファム
ブランド:シャネル
調香師:ジャック・ポルジュ
発表年:1986年
対象性別:女性
価格:50ml/16,500円、100ml/23,100円
公式ホームページ:シャネル


トップノート:アルデハイド、ネロリ、イランイラン、ピーチ、ベルガモット
ミドルノート:ジャスミン、スズラン、ローズドゥメ、アイリス
ラストノート:マイソール・サンダルウッド、パチョリ、バーボン・バニラ、オークモス、ベチバー