バジル & ネロリ コロン
原名：Basil & Neroli Cologne
種類：オーデ・コロン
ブランド：ジョー・マローン・ロンドン
調香師：アン・ フリッポ
発表年：2016年
対象性別：ユニセックス
価格：100ml／23,650円
公式ホームページ：ジョー・マローン・ロンドン
〝ハーブの魔術師〟アン・フリッポ登場。
ザ・ハーブ ガーデン ©Jo Malone London
2009年3月、フランス人のセリーヌ・ルーという女性が、ジョー・マローン・ロンドンのクリエイティブ・ディレクターに就任したことにより、ブランドは大いなる飛躍を遂げました。その原動力となったのは彼女がスタートしたフレグランス・コンバイニングという概念によってでした。
更に彼女は、2010年から2014年にかけて、JMLの中興の祖のような存在になるクリスティーヌ・ナジェルを積極的に起用しました。そして、ナジェルがその功績を認められ、エルメスの二代目専属調香師になった2014年以降は、マリー・サラマーニュを主に起用し、JMLの商品ラインナップを充実させていきました。
アン・フリッポ
セリーヌ・ルーという女性の凄さは、2014年に極秘裏にIFFのマスター・パフューマーであるアン・ フリッポと契約し、ゆっくりと時間をかけてJMLの新基軸となる香りの創造に励んでもらっていたことでした。
かくしてこの「ハーブの魔術師」と呼ばれる天才調香師により、2016年3月に、限定コレクション「ザ・ハーブ ガーデン」が発売されました。
- ソレル & レモン タイム コロン
- ワイルド ストロベリー & パセリ コロン
- ナスタチウム & クローバー コロン
- キャロット ブロッサム & フェンネル コロン
- ラベンダー & コリアンダー コロン
そして、つづく同年9月からアン・フリッポのはじめてのレギュラー作品「バジル & ネロリ コロン」（通称バジネロ）が発表されることになったのでした。
驚くほどフレッシュでグリーンな香り
©Jo Malone London
ブランドの名前にも登場する街ロンドンを捉えた現代的な香りが欲しいというセリーヌ・ルーが持つ香りのイメージは以下のとおりでした。60年代のスウィンギング・ロンドンの空気と、現在のロンドンの〝最高におしゃれで若々しく楽しい街〟のイメージの融合でした。
そして、アン・フリッポとロンドンを歩きながら打ち合わせている時に、ブランドを象徴するバジル（かつて『ライム バジル＆マンダリン』1991）と何かを組み合わせて香りを作っていきましょうという話になりました。
数日の日が経ち、アンは、ロンドンを連想させるバジルとの組み合わせという恐ろしくも難題なテーマに対する答えをようやく見つけ出しました。それは〝ネロリ〟でした。かくして、2年半の月日をかけてこの香りは生みだされるのでした。
フレッシュで、グリーンで、驚くほど洗練されたフローラルの香りです。
アン・フリッポ
この香りほどしっかりとしたテーマが伝わる香りはありません。それはハーブとフローラルが生み出す〝新しい官能〟です。はじまりはフレッシュなバジルと、「暖かい太陽の光」のような軽やかな甘いネロリが生み出す優しげなきらめきです。
アンはネロリとの相性を考え、（グリーンな）バジル・グランヴェールと（シトラスな）バジル・バーベナという2種類のバジルを使用しました。さらにブランドとしてははじめて「ヘッドスペース法」が採用されています。
やがて、バジルのシャープネスを引き出すシダーニードル（杉葉）が加わり、ネロリにはオレンジビガラード（橙）が加わることにより、それぞれの香りに奥行きを演出していきます。だんだんと、ゆっくりとベースのホワイトムスクとベチバーが存在感を増し、ハーバルフローラル・ガーデンをクリーンな温かい日差しで包み込んでくれます。
アン自身がおすすめするフレグランス・コンバイニングは、「イングリッシュ ペアー ＆ フリージア」のボディクレームか、「ブラック シダーウッド ＆ ジュニパー」との組み合わせ。他にも「レッドローズ コロン」、「ブラックベリー＆ベイ」、「ウッドセージ＆シーソルト」とのコンバインも推奨されています。
香水データ
香水名：バジル & ネロリ コロン
原名：Basil & Neroli Cologne
種類：オーデ・コロン
ブランド：ジョー・マローン・ロンドン
調香師：アン・ フリッポ
発表年：2016年
対象性別：ユニセックス
価格：100ml／23,650円
公式ホームページ：ジョー・マローン・ロンドン
トップノート：バジル
ミドルノート：ネロリ
ラストノート：ベティバー、ホワイト・ムスク