トンカ サラピア エクストレ 75
原名:Tonka Sarrapia Extrait 75
種類:エクストレ・ドゥ・パルファム
ブランド:ゲラン
調香師:ティエリー・ワッサー、デルフィーヌ・ジェルク
発表年:2023年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/85,800円
公式ホームページ:ゲラン
ゲラン帝国により脚光を浴びたクマリン=トンカビーン
21世紀に入るまで、ゲランがずっと秘密にしてきたレシピがあります。二代目調香師エメ・ゲランにより生み出されたゲルリナーデです。ゲルリナーデとは、香水芸術に情熱を傾けてきたゲランだからこそ調達出来る、選りすぐりのベルガモット、ローズ、ジャスミン、トンカビーン、アイリス、ヴァニラのエッセンスを組み合わせて創造する〝ゲラン帝国の血〟であり〝ゲランの精神=刻印〟です。それはゲランの歴代調香師にのみ一子相伝で伝えられてきました。
とここまでが通常のゲルリナーデの説明となるのでしょうが、ここからが、本当のゲルリナーデの真髄に迫る部分です。それは「コミュネル」と呼ばれる、6つのエッセンス自体が、異なる生産者や国からの、同じ植物の異なるエッセンシャルオイルを組み合わせ、異なる側面を生み出すようにブレンドされているところにあります。
この6つのエッセンスそれぞれのスペシャル・ブレンドこそが、ゲルリナーデの真の秘密のレシピなのです。
2005年、パリ・シャンゼリゼ通り68番地のゲラン本店のリニューアルオープンを記念して発売された「ラール エ ラ マティエール(芸術と貴重なる生の素材)」コレクションの〝究極のコレクション〟として、2023年に『ラール エ ラ マティエール エクストレ』が発売されました。日本では10月12日から伊勢丹新宿店で開催される「サロン ド パルファン 2023」で先行販売され、11月1日以降、一部ブティック限定で販売されています。
ゲルリナーデを生み出す〝ゲランの六星〟それぞれに脚光を当てていく、それぞれの香りには、〝宿命の数字〟=ゴールデンナンバーが振り当てられています。
そのうちのひとつ「トンカ サラピア エクストレ 75」は、五代目専属調香師ティエリー・ワッサーとデルフィーヌ・ジェルクによって調香されました。
ゲランにとってのトンカビーンとの出会いは、実に運命的なものでした。それは1889年に二代目調香師エメ・ゲランが、トンカビーンに含まれるクマリンを初めて香水に使用し、「ジッキー」を誕生させたのでした(ゲランは、世界初の〝モダンフレグランス〟と呼んでいる)。
渦巻く星雲のようにきらめくトンカビーン
トンカビーンと言えば、干草や桜餅、杏仁豆腐のようなバルサミックな甘い香りが特徴です。大人のグルマンを作りたいとき、トンカビーンさえあれば、テーラードスーツにもイブニングドレスにも合う香りが生み出せるものです。
「75」という数字は、ゲランのトンカビーンのゴールデンナンバーです。それは、サラピアツリーから収穫されるトンカビーンが、最大75%を占める天然成分のクマリンを含んでいることに由来しています。このトンカビーンには、アーモンドのような香ばしい芳香があるのが特徴です。
そんなトンカビーンから引き出されたアーモンドの香り立ちをさらに豊かにするためにビターアーモンド・エッセンスと微量のクマリンをスペシャルブレンドし、30%に濃縮されたエクストレが温かく広がるようにしてこの香りははじまります。
すぐにヴァニラとカカオ、スパイスが注ぎ込まれていきます。それはまるで星ひとつ見えない真夜中の空ではなく、波照間島で見る南十字星の如し、渦巻く星雲にのみ込まれていくような色々な輝きを見せるトンカビーンのきらめきに身も心も包まれてゆきます。ある星は、キリっとフルーティで、ある星は、スパイシー、またある星は、甘くミルキーなのです。
やがて、スモーキーなカカオの子守唄を聴きながら、グルマンの星雲に見守られながら眠りにつくように、ふんわり滑らかな温かいトンカビーンの余韻に満たされていくのです。
ゲランを愛する人々にとって「トンカ アンペリアル」や「シャリマー ミレジム トンカ」と合わせて使いたくなる香りです。
香水データ
香水名:トンカ サラピア エクストレ 75
原名:Tonka Sarrapia Extrait 75
種類:エクストレ・ドゥ・パルファム
ブランド:ゲラン
調香師:ティエリー・ワッサー、デルフィーヌ・ジェルク
発表年:2023年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/85,800円
公式ホームページ:ゲラン
シングルノート:トンカビーン、ビターアーモンド、クマリン、バニラ、カカオ、スパイス