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マイケル・ジャクソン

マイケル・ジャクソン伝説6(3ページ)

マイケル・ジャクソン
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ザルディの手がけた幻の『THIS IS IT』コスチューム

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コンサートのオープニングを飾る「スタート・サムシング」のコスチューム。その様相は、ゴールドライタンやガンダムのガンキャノン、60年代のパコ・ラバンヌ・テイストがぎっしりつまった素晴らしいコスチュームです。ロボットの中から、これを着たマイケル・ジャクソンが出てくる姿を想像するだけで鳥肌が立ちます。

宇宙服をモチーフにしたデザインです。そして、マイケルのこだわりである「重要なのは、ショルダーだよ。パワーショルダーにしてね」という言葉を忠実に再現したショルダーのデザイン。もう言葉が続きません・・・

全身をスワロフスキー・クリスタルが覆っています。これに同系デザインのサンダルとサングラスが用意されています。400万個近くのクリスタルが使用され、数億円の予算がかかったコスチュームでした(それでいて中は空洞で軽量化されています)。

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左のコスチュームは「ヒール・ザ・ワールド」のコスチュームです。曲に合わせてグローバルな感じを出すために、世界中のビーズが取り入れられています。さらに世界中のブレスレットもスリーブ部分に組み込まれています。右肩には中国の刺繍、左肩にはインドの宝石をあしらった刺繍、左わき腹にはネイティブ・アメリカンのパッチワークをレザーで再現している。右わき腹にはアラビア語で世界を癒そうと書かれている。それでいて、ハイネックの効果により、ミリタリーなテイストを醸し出すジャケット。

右のコスチュームは「ブラック・オア・ホワイト」のコスチュームです。タフで強いイメージを持たせるために、サムライの鎧を参考にしてデザインしたとのことです。レザーにたくさんのスタッズがついています。ローファーもスタッズ付です。

ちなみに「ビリージーン」のコスチュームはLEDが各部で光る構造になっていました。ザルディが10種類のコスチュームと、マイケル・ブッシュとデニス・トンプキンス(1980年代からのマイケル・ジャクソン専属デザイナー)が6種類のコスチュームを手がけていました。そして、アンジェリーナ・ジョリーの専属スタイリストであるジェニファー・レードも参加の予定でした。

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プライベートで愛用していたバルマンの「マイケル・ジャクソン・ジャケット」。レディースです。

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自分自身で自分をアイコンに作られたジャケットを着るカッコよさ。

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「デンジャラス・ツアー」にインスパイアされたジバンシィのスタッズ・ブレザー(2007-08AW)と、バルマンのジーンズです。

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マイケル・ジャクソンよ、永遠に・・・

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1993年のマイケル・ジャクソン。グラミー賞にて。

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マイケルはこの年、リビング・レジェンド賞を受賞した。

僕は『完璧』の存在を信じます。自分が納得するまで、絶対にあきらめることは許されないんだ。

マイケル・ジャクソン

『THIS IS IT』のリハーサル風景は、100時間以上にわたり収録されていました。しかし、リハーサルにおいて、マイケルは、完全に一曲歌い切ることはなかったと言われています。総合して繋いでも、2,3曲のバラードを歌うくらいの長さしかリハーサルでは歌っていないと言われています。それほど体調の悪いマイケルを酷使し、死へ追い詰めたとして、ツアー運営会社とマイケルの母キャサリン・ジャクソンは裁判沙汰になりました。

彼は生前、人類で最も会って話したい人は誰ですか?と聴かれ、「ミケランジェロ」です。と答えました。天に召されたマイケル・ジャクソンが、棺に入ったときに、着た衣装が、1993年のグラミー賞で身につけていた400個のパールとビーズが散りばめられたナポレオン・ジャケットです。マイケルは生前このジャケットをとても気に入っていました。

マイケルは今、ミケランジェロやチャールズ・チャップリンと、彼の大好きな芸術について話していることでしょう。『THIS IS IT』の製作の真相がどうであれ、この映画の存在が、マイケル・ジャクソンの名誉回復につながった事は、間違いありません。そして、彼は、人類にとっての完璧なファッション・アイコンの地位にも登りつめたのです。

彼の歴史を知らずして、ファッションについて語る無かれ。マイケル・ジャクソンよ、永遠に・・・