さぁ、マリリン・モンロー神話のスタートです。
マリリン・モンロー・ルック10 マーメイドドレス
- ブルーマーメイドドレス、グラデーション
- 黒のハイヒールサンダル
- ビジューのラップブレスレット
- ダイヤモンド・イヤリング
ハリウッドでうだつのあがらない時とは、それは極上のステーキの匂いが鼻先にただよってくる宴会場の外で、飢え死にしそうになっているようなものです。
マリリン・モンロー
フィナーレは、20世紀フォックスの壮大なるスタジオに、サーカス、ロデオ、ローラー&アイス・スケート、バレエ、蛇使い、フラメンコ、ジャズ、ジルバ等の15種類のショーダンサーに分かれた総勢300人ものダンサーが配置され、それらを背景に6人のスターが水圧式リフトで移動する当時最も高価な撮影となりました。
このシーンの素晴らしさは、マリリン・モンローの左腕の振りに全てが集約されています。彼女は、今ではそう言う認識はされていないのですが、当時は、ただ肉体を使いのし上がったセックス・シンボルに過ぎないと考えられていました。しかし、実際の彼女は、腕の振り一つにおいても、外に前後することによって、ウエストラインをいかに強調することが出来るのか?共演者とのバランスが取れるかどうか?を振付師に念入りに確認するほどの繊細さとプロ意識を持ち合わせた女性だったのです。
こうして、次回作『七年目の浮気』(1955)から始まる苦悩に満ちたハリウッド女優としての内面への戦いへとマリリンは向かっていくのでした。彼女が、1950年代の男性にとっての〝ハリウッドのセックス・シンボル〟から、21世紀になっても色褪せない女性にとっての〝永遠のスタイル・アイコン〟へと昇華したのは、自分に可能な限り最高の女優になろうとし、敗れ、壮絶に散ったからなのです。
私は自分が一人の人間であることを発見しようとしています。それはなかなか優しいことではありません。無数の人達が生涯を通して、自分自身を見つけることもなく生きています。けれども、それこそ私がしなければならないことなのです。私にとって自分自身を発見する最良の方法は、私が女優だということを自分自身に証明することなのです。
マリリン・モンロー
1954年、プレミア、レッドカーペット
マリリン・モンロー・ルック11 プレミア・ドレス
- サテンのベアトップドレス、見事なウエストライン
- サテンのロンググローブ
- ホワイト・ミンクファーのストール