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マリリン・モンロー

『七年目の浮気』2|マリリン・モンローが生み出したハリウッド・スタイル

マリリン・モンロー
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イイ女は、3色で自分を表現できる。

マリリンの人生を変えた撮影は、歓声の高さと照明的な限界により、使用に耐えず、スタジオにセットを組んでの再撮影となります。

ジーナ・ロロブリジーダと談笑するマリリン。

撮影技術が万全ではない50年代の映画には、人間の情熱が充満しています。

マリリン・モンローと監督のビリー・ワイルダー。

映画の中で最も記憶に残るファッションと言われるホワイトドレス。

マリリン・モンロー・ルック5 ハリウッド・スタイル
  • ウイリアム・トラヴィーラのデザイン(既製品を購入してリメイクしただけとも)による
  • ホルターネックホワイトドレス、プリーツスカート、フロントボウ。オークションで2011年、400万ドルで落札された。アセテート繊維を使用
  • 白のクラッチバッグ
  • 白のハイヒールサンダル

センスの良いクローズを選ぶときに意外に有効なポイントは、カラーバリエーションが多く用意されていないクローズを選ぶということです。それは、単純にデザイナーは、カラーとデザインを結びつけてクローズを生み出しているものであり、5色以上の展開が出来るクローズは、デザイン性の薄い凡庸なクローズであるからこそ、どのカラーを乗っけても違和感がないと言うことです。

マリリン・モンローをはじめとする50年代のハリウッドスターのタイムレスに女性にアピールする要素は何かと言えば、それは省略された色彩の美学にあります。2000年代、豊富なファッション・アイテムに子供のような大人たちは、これでもかとばかりに様々な配色をクローズに組み合わせていきました。そんな原宿あたりの当時の写真を見てみると、感じる感想は、ファスト・ファッションの源流がここにあるんだという感想です。つまり、カラバリ&マルチカラーミックスが生み出すものは、想像以上の安っぽさと野暮ったさと、不潔感なのです。

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マリリン・モンローが着れば、全てがマリリン・スタイルになる。


マリリン・モンロー・ルック6 ナイトカジュアル
  • 薄いエメラルドグリーンのネグリジェ。クルーネック
  • 白のボンボンミュール

バスローブもマリリン・モンローのアイコニック・アイテムです。

主人公にペニーローファーを渡すマリリン。

「赤い口紅と半開きの口」=マリリン。

後方のあひるの置物といい、この時代の映画は調度品が魅力的です。

自然な笑顔のマリリン。

物憂げにバスローブのポケットに手を突っ込むマリリン。

スクリーンのマリリンを見ると、観客は彼女が元気でいますように、彼女が幸福になれますようにと願わずにはいられないのよ。

ナタリー・ウッド

マリリン・モンロー・ルック7 バスローブスタイル
  • 白のテリー織の布(タオル布)のバスローブ。以後、マリリン・モンローのアイコンになる
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幻のセクシーファースタイル




マリリン・モンローを知ることは、女性自身が女性にのみ持ちうる潜在性を知ることになります。私たちは、意外に異性の魅力を見つけ出すことには長けているのですが、同性の魅力について知ることには鈍感です。だから、ただ単純に深く考えずに昔のハリウッド女優の映画を見てみましょう。

現代にはない、シンプルな女性の魅力がそこに展開されています。それはまさに、奈良の仏像のようであり、京都の高台寺から清水寺にかける道のようであり、メキシコのピラミッドのようであり、キューバのクラシックカーのようであるのです。歴史の中で生き残るものには、シンプルな美の基準が存在しています。それを一つでも知ることが、ファッション感度を高めると言うことなのではないでしょうか?