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【ディプティック】ロー パピエ(ファブリス・ペルグラン)

ディプティック
©Diptyque
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ロー パピエ

原名:L’Eau Papier
種類:オード・トワレ
ブランド:ディプティック
調香師:ファブリス・ペルグラン
発表年:2023年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/16,280円、100ml/22,770円
販売代理店ホームページ:DEPACO(大丸松坂屋コスメオンラインストア)

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価格:850円
(2023/5/15 15:04時点)
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〝何も書かれていない白いページ〟から始まる香り

©Diptyque

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ディプティックから2023年3月16日に発売された「ロー パピエ」は、アフターコロナの世界を体現してます。それは〝何も書かれていない白いページ〟から始まる香りです。つまり、そのもの自体に物語があるのではなく、物語が生まれてくるような香りなのです。

〝紙〟は、絵や香水が生まれるために必要な能力である〝イマジネーション〟を刺激し、その〝イマジネーション〟は、物語や思い出を呼び起こし、一人ひとりの作品の中で解放してゆきます。

「ロー パピエ」の名前は、メゾンの歴史と創業者トリオの〝線と筆〟への情熱を思い起こさせ、〝水と紙〟を結びつけました。それは、紙に浸透し、形を生み出すインクを思い起こさせます。

水と紙とインクがあれば、芸術は生み出せるのです。

ディプティック公式ページより

〝ロー パピエ(L’Eau Papier)〟とは、フランス語で〝紙の水〟という意味です。ウッディムスキーフローラルの香りはファブリス・ペルグランにより調香されました。

この香りは〝そのもの自体に物語があるのではなく、物語が生まれてくるような香り〟だからこそ、ディプティックにとって、販売員の仕事にかける情熱が試される香りとも言えます。

ただ「新作は、紙とインクの香りです」とだけお伝えして、ムエットに香りを吹きかけ無言で隣に立つのか、それとも想像性を刺激してくれる香りですとこの香りのテーマを軽くお伝えした後に、「ちなみに私にはこのような物語が生まれてきました。そのように人それぞれに物語が生まれてくる香りです」とお伝えしていくのかという〝ディプティックの接客のリトマス試験紙〟とも言えます。

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天使と悪魔を一緒に肌の上に誘い込む〝愛される肌の香り〟

©Diptyque

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ディプティックの香水を作ることは、本を書くことに似ています。ストーリー、導入部、構成、つまり物語を形成するために互いに響き合う主要な材料が必要なのです。

「ロー パピエ」では、穀物を主役にしようと考えました。特にセサミを、ローストしたゴマのエキスという形で、最初の材料のひとつとして選びました。この材料はとても驚きに満ちています。それはインクの斬新な香りを想起させると共に、香りに繊細な風味を加えてくれます。

さらに、ムスキーノートで官能性を高めました。そして、紙の優しい香りを補うために、パウダリーで優しい性質を持つミモザの香りを加えました。

シリアルとインクのユニークな香りが、ホワイトムスクの甘さと調和して、紙の香りを作り出し、この香りを特徴づけています。紙にインクを染み込ませるときの微妙で繊細なやりとりを、過剰なムスクとシダーウッドを通して伝えようとしたのです。

ファブリス・プルグラン

紙の香りの定番といえば、〝図書館〟の香りとなります。その代表的な香りは、バイレードの「ビブリオテーク」(2017)やメゾン・マルジェラの「ウィスパーズ イン ザ ライブラリー」(2019)です。がしかし、この香りを紙の香りとして見てしまうと、〝興味が沸かなくなる〟可能性があります。だからと言って見逃してしまうには、あまりにもったいない香りです。

この香りは、「フルール ドゥ ポー」の対極に位置する、スキンパルファムの〝ルビコン川を渡り切った香り〟と言えます。要するに歴史的傑作です。紙の文化が失われつつある今だからこそ生み出された香りです。

ミルキーなミモザ・アブソリュートによってもたらされる〝愛される肌の物語〟とも言えるこの香りは、『ロミオとジュリエット』のような純潔の恋の物語から、ラクロの『危険な関係』のような恋の駆け引きの物語まで、身に纏う人それぞれの物語を生み出してくれます。

まるで透き通る清水で、紙をすくようにキリっとしたスチームライスとピリっとした(インクのような)セサミからこの香りははじまります。すぐにミルキーかつパウダリーなミモザが開花してゆきます。そして、スチームライスは、温かくなるのです。

そこに、ホワイトムスクとブロンドウッド(アンブロキサン、シダーウッド)が注ぎ込まれ、すべてが溶け合い、温かくて冷たい、甘くて切ない、五感を研ぎ澄ますようで、五感を麻痺させる、そんな不思議なコントラストが、滑らかに素肌に広がってゆきます。

グラース産(恐らくルイ・ヴィトンと同じタヌロン産)のミモザ・アブソリュートの複雑な側面が、素肌の上で、想像力豊かに引き伸ばされていくようです。バニラのような甘やかさ、キューカンバーのようなみずみずしさ、アンジェリカの雨上がりの湿った雰囲気、グリーンアーモンドの香ばしさといったタヌロンのミモザの香りが美しく再現されています。

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「ラベルが何も表していない唯一のフレグランス」

アリクス・ワリーヌ ©Diptyque

ボトルを後ろから見ると… ©Diptyque

ディプティックの香水の中で、ラベルが何も表していない唯一のフレグランスです!

ファブリス・ペルグラン

ルラボの「アナザー13」ともよく比較される香りです。パリ国立高等美術学校とラ・カンブルで学んだフランス人女性アーティスト、アリクス・ワリーヌがボトル・ラベルのデザインを担当しました。

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香水データ

香水名:ロー パピエ
原名:L’Eau Papier
種類:オード・トワレ
ブランド:ディプティック
調香師:ファブリス・ペルグラン
発表年:2023年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/16,280円、100ml/22,770円
販売代理店ホームページ:DEPACO(大丸松坂屋コスメオンラインストア)


シングルノート:ホワイトムスク、ミモザ、セサミ、ライススチームアコード、ブロンドウッド

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