新「ラール エ ラ マティエール」コレクション誕生
2021年9月7日から9日の三日間に渡り、マンダリンオリエンタル東京のスイートルームでゲラン帝国の「ラール エ ラ マティエール」のお披露目会が行われました。このイベントには、VIPの顧客様とこれからゲランの香水に興味を持って頂けそうな顧客様が招待されました(カイエデモードはプレス枠での招待)。
この「ラール エ ラ マティエール」とは、4代目専属調香師ジャン=ポール・ゲランが引退し、2003年よりゲランのクリエイティブ・ディレクターをつとめてきたシルヴェーヌ・ドゥラクルトにより、2005年に、3人の調香師が選抜され生み出されたものでした(2016年までゲランで活躍)。
このコレクションの大成功により、21世紀のゲラン帝国の進むべき道は示され、彼女はゲラン帝国のジャンヌ・ダルクになったのでした。
「ラール エ ラ マティエール」とは、フランス語で〝芸術と貴重なる生の素材〟の意味です。つまり21世紀のゲラン帝国のフレグランス業界における頂点に君臨するための最高のコレクションです。このコレクションが、2021年9月1日に16年ぶりにリニューアルする祝宴としてこのお披露目会は開催されたのでした。
20作品からなる「究極のゲラン」の香り
正確には新しくリニューアルされた「ラール エ ラ マティエール」コレクションは16種類のプレステージ・フレグランスと4種類のホームコレクション(EDT)「レ マティエール コンフィダンシエル」から成ります。内訳は以下のとおりです。
- 「ラール エ ラ マティエール」の16種類の香りは一律 100ml 46,200円、200ml 66,000円
- 「ローズ シェリー」「サンタル パオロッサ」の新作と既存の11種(さらに11月3日には新作「ウイエ プールプル」が発売予定。官能的なカーネーションの香り)
- 「メンズ エクスクルーシブ」2種
- 「エルブ トゥルブラント」=「アン ディマンシュ ア ラ カンパーニュ」
- 「レ マティエール コンフィダンシエル」全4種 100ml 21,450円
- 4種の「ホームコレクション(レ ゾー ドゥ リチュエル)」から成る
現在、すべての香りについての徹底分析を更新作業中ですので、ご期待ください。
ゲラン帝国 × マンダリンオリエンタル東京
さて招待を受けた私が何よりも驚いたのは、ゲラン帝国が、イベントを行ったスイートルームがプレジデンシャル スイート(一泊150万~200万円)だったことです。ちなみにマンダリンオリエンタル東京のスイートルームは5種に分かれており、プレジデンシャルは二番目に高価なオリエンタルスイートよりも10倍高い最上級のスイートルームです。
更に相当な費用を掛け、ゲラン帝国そのものの内装を作り上げており、モデル事務所から男性モデルをアテンドとして雇う力の入れようでした。
以下の写真のノーマル内装とゲラン帝国バージョンの内装の違いを見ていただけると、ゲラン帝国が「ラール エ ラ マティエール」にかける並々ならぬ情熱を感じ取ることが出来るでしょう。
天使も悪魔も魅了するゲラン帝国のボトル
たとえ100年たっても決して色あせないものがあることを証明し続ける偉大なる帝国ゲランに相応しいネオボトルがここに誕生しました。
新しい「ラール エ ラ マティエール」のボトル・デザインは、1889年に発売された「ジッキー」のオリジナル・ボトル(正確には1870年のフラコン)のデザインをモダンかつ進化させたものです。ボトルは、フランスの工房 Pochet du Courval (ポシェ社)により作成されました。
見るものを石に変えてしまうメドゥーサの首を、アテーナーが自身の盾に装着し最強の盾を生み出したように、見るものを官能の世界に導いてくれるゲランの黄金の蜂は、ボトルの側面に装着され、ここに最強のゲラン・ボトルが生み出されることになるのでした。