グッチ ギルティ ウード
原名:Gucci Guilty Oud
種類:オード・パルファム
ブランド:グッチ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:日本未発売
トム・フォード黄金時代のようなグラマラス・グッチな香り
2017年から2018年にかけて、グッチのクリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレの指揮下で生み出された二つの「グッチ・ギルティ」=「グッチ ギルティ アブソリュート プールオム」と「グッチ ギルティ アブソリュート」をダークサイド(暗黒面)に落としたのが、2018年に発売された「グッチ ギルティ ウード」です。日本未上陸の作品です。
その名の通り、ウードが主役のこの香りは、ジャック・キャヴァリエと共に西欧の香水文化にウードをもたらしたイヴ・サンローランの伝説の香り「M7」を生み出したアルベルト・モリヤスにより調香されました。
トム・フォード黄金時代(1994-2004)のグッチを彷彿とさせる〝グラマラスな香り〟であり、ユニセックスというよりも、セックスアピールを第三の性を含むあらゆる生命体に与える香りです。
つまりは『ドレスアップした性獣』を生み出す香りなのです。
『ドレスアップした性獣』を生み出す香り
カイエデモードが最も忌み嫌う香りに対する表現。それは、この香りを身に纏うとセクシーさが増すといった表現です。でもこの香りに関しては、事実その通りです(だから日本上陸しなかったのでしょう)。
かぐ人もない孤独の森の奥深くで生きて、秘密のように甘い香りを残り惜しげに最後に解き放つブルガリアン・ローズとブラックベリーに、ピンクペッパー(とひとつまみのクミン)が新たなる生命力を与えるように振り掛けられ、全速力で肌を覆いつくすようにこの「暗黒面に落ちたギルティ」ははじまります。
すぐに「グッチ ギルティ」のシグネチャーとも言える「ゴールデンウッド®」(世界有数の材木用樹木である天然アラスカヒノキ(ヌートカヒノキ)から抽出した新しいウッディ系香料)がパチョリ、シプリオールと結びつき、ウッディーでアーシィーな温かい大地の息吹で包み込んでくれます。
そこに到来するのがウードです。一目散にローズと結びついてゆくウードは、スモーキーなレザーを従えているのですが、この『ローズとベリーとウードに包まれた性獣』の香りの爆発的な破壊力は、本当に爆発するような拡散力にあるのではなく、礼儀正しく洗練された柔らかな物腰で、迫ってくるところにあります。
やがて、ウードが落ち着いていく中、滑らかにパチョリとローズが結びつき、ジャミーなローズの至福の余韻で包み込んでくれるのです。
男性はブラックタキシード、女性はリトルブラックドレスの着用を義務付けられる〝夜会〟のような香りとも言えます。
第三者を不愉快にさせないウード。ただし、オールブラック・ボトルが想像以上に悪を連想させます。本当は〝汚れた顔の天使〟の香り。天使がウードを身にまとうとこのような香りになるのではないでしょうか。
香水データ
香水名:グッチ ギルティ ウード
原名:Gucci Guilty Oud
種類:オード・パルファム
ブランド:グッチ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:日本未発売
トップノート:ブルガリアン・ローズ、ブラックベリー、ピンクペッパー
ミドルノート:パチョリ、シプリオール
ラストノート:アガーウッド(ウード)、アンバー、レザー