究極に悪趣味な「魚のウロコ・ルック」
クレオパトラ・ルック28 魚のウロコ・ルック
- 金色のウィッグ、正面に、ウラエウスの紋章
- 派手な襟飾り
- 魚のウロコのようなパープルガウン
- ネイビーのロングのコルセットドレス
- ハイヒールサンダル
ウェールズ人のリチャード・バートンは、底なしにお酒を飲む人でした。彼は11歳から毎日欠かさずビールを飲んでいました。そして、リズ・テイラーに対していつも辛辣でした。
ファッションセンスが悪いやら、胸が大きすぎるやら、可愛げがないやら、背が低いやら、背中に大きなキズがあるやら・・・そして、二人は野獣が噛み合うような喧嘩ばかりしていました。しかし、いつも周りにおべんちゃらばかり言われていたリズにとって、本音で接してくれるバートンが大好きだったのです。リズは、彼の存在によって、シェイクスピアなどの教養を高め、言葉のボキャブラリーが飛躍的に増えることになったのでした。そして、その集大成として、二人で共演した『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』(1966)の名演へと繋がっていったのです。本作以後、二人は10本の映画で共演することになりました。
サンフラワードレス
クレオパトラ・ルック29 サンフラワードレス
- ひまわりのようなイエローのサンドレス
- すみれ色のローブ
突然ディオールのコートが紀元前の時代に現れる!
クレオパトラ・ルック30 戦闘服
- ブルーグリーンの王冠(エジプト王は戦闘の時には青いヘルメットをかぶった)
- 同色のクルーネックコルセットドレス、プリーツスカート
- ベージュファーコート、レオパルドファーの裏地
本作の衣裳は、1963年の第36回アカデミー衣裳デザイン賞(カラー部門)を受賞しました。衣裳デザイナーはリズ・テイラーの衣裳デザインを担当したアイリーン・シャラフ以外に、『砲艦サンパブロ』(1966)やディズニーランドの衣裳をデザインしたレニー・コンリーが女性キャストの衣裳を担当し、『スパルタカス』(1960)や『偉大な生涯の物語』(1965)の衣裳をデザインしたヴィットリオ・ニーノ・ノヴァレーゼが男性キャストの衣裳を担当しました。