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クリスチャン・ディオール

【ディオール】クリス1947(エミリー・コッパーマン)

クリスチャン・ディオール
©DIORBEAUTY
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クリス1947

原名:Chris 1947
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:エミリー・コッパーマン
発表年:2003年
対象性別:女性
価格:50ml/6,500円

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クリス47 キャデラック・レザー・バゲットの香り

アンジェラ・リンドヴァル ©Christian Dior

アンジェラ・リンドヴァル ©Christian Dior

ディオールは、1999年に「ジャドール」を成功させてから、2005年に「ミス ディオール シェリー」を成功させるまで、如何にして20代の女性にフレグランスを購入してもらおうかと試行錯誤を繰り返していました。そんな迷走フレグランスの代表作が、2003年に限定発売された「クリス 47」です(日本では2004年1月に発売)。エミリー・コッパーマンにより調香されました。

それは2001年春夏コレクション向けに、当時のクリスチャン・ディオールのクリエイティブ・ディレクターだったジョン・ガリアーノによりデザインされた、〝クリス47 キャデラック・レザー・バゲット〟からインスパイアされ生み出されました。

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ボトルイメージとは真逆の育ちの良いベリーの香り

©DIORBEAUTY

香りの前に何よりも気になってしまうのが、お世辞にも洗練されているとは言えないボトル・デザインです。このピンクのスケルトンボトルは、「ディオリシモ」と同じフォルムを、ロックスター仕様に変えたものなのですが、当時流行したネイルアート的なラインストーンが、少しチープなムードを醸し出してしまっています。

しかし、実際に香りの中に身に置くと良い意味で洗練された、しずやかにきらきらと弾けるクランベリーを、そっと見守るフリージアの流れる清流のような爽やかさからはじまります。

ベリーが連想させるキャンディのような甘酸っぱさは一切存在しません。だからと言って柔軟材やシャンプーのようなという安っぽい表現で落ち着かせたくない香りが広がってゆきます。

すぐに、ウォータリーなカクタスが注ぎ込まれてゆきます。そして、パウダリーなヴァイオレット、きゅっとしたスイートピー、フレッシュなスズランが、素肌の上に咲くフリージアとクランベリーの傍に可愛らしく小さな花々を咲かせてゆきます。

だんだんと甘く広がるムスクが、すべてとひとまとめになった時、広告イメージとは全く逆な、育ちの良いお嬢様が朝のニュースキャスターに抜擢されたような、清潔感たっぷりな初々しさで全身は満たされていきます。

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香水データ

香水名:クリス1947
原名:Chris 1947
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:エミリー・コッパーマン
発表年:2003年
対象性別:女性
価格:50ml/6,500円


トップノート:クランベリー
ミドルノート:ヴァイオレット、フリージア、スイートピー、カクタス、スズラン
ラストノート:ムスク