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長谷紅

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『アメリカン・ジゴロ』Vol.5|アルマーニ革命とは何だったのか?

本作以降ジョルジオ・アルマーニは、多くの話題作に衣裳を提供していきます。1982年に『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』のミッキー・ローク、1984年に『ストリート・オブ・ファイヤー』、1987年に『アンタッチャブル』、1989年に『バットマン』、ちなみに、1992年の『愛という名の疑惑』でリチャード・ギアは再びアルマーニを着ています。
その他の男優たち

『アメリカン・ジゴロ』Vol.4|映画がメンズ・ファッションの流行を作る時代のはじまり

この作品のすごいところは、そんなことは百も承知でありながら、アルマーニを着たリチャード・ギアの魅力への憧れを抱かせる〝アルマーニの魔性〟が映像の中を自由奔放に駆け抜けているところにあるのです。
その他の男優たち

『アメリカン・ジゴロ』Vol.3|カルティエのタンク・アメリカンを愛用するジュリアン・ケイ

リチャード・ギアは本作において、あらゆるアルマーニを身に着けました。フォーマル、セミフォーマル、カジュアル、デイタイム、イブニング、レジャーウェア、アンダーウェア、アイウェアの全てを。そして彼はアルマーニを体現するアイコンになりました。
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その他の男優たち

『アメリカン・ジゴロ』Vol.2|リチャード・ギアとアルマーニのアンコン・ジャケット

ジョルジオ・アルマーニが、友人のメンズ・ウェアのバイヤーだったセルジオ・ガレオッティと一万ドルづつ出し合い共同で創業したのは、1975年、ジョルジオが41歳の時のことでした。セルジオが経営について全てを引き受けてくれたので、内気でまじめなジョルジオはスタジオに篭り、デザインに専念できました。
その他の男優たち

『アメリカン・ジゴロ』Vol.1|リチャード・ギアとジョルジオ・アルマーニの革命

全てはブロンディの『コール・ミー』からはじまりました。いやもっと正確に言えば、ジョルジオ・モロダーのシンセサイザーからはじまりました。そしてマリブを疾走するメルセデス・ベンツ450SLと、ジョルジオ・アルマーニのスーツを着たリチャード・ギアが現れるのでした。
シャネル

【シャネル】N°5(No.5)の歴史⑦ オドレイ・トトゥとブラッド・ピット

かくしてN°5は、永遠の輝きを放ち続けています。そして、誰が新たなるミューズになろうとも人々は、N°5の永遠のミューズはこの二人の女性以外には存在しないことを知っています。ガブリエル・ココ・シャネルとマリリン・モンローの二人です。
原節子

【麦秋】1950年代の美しい日本人の教科書

小津安二郎(1903-1963)は一年かけて『麦秋』の脚本を盟友・野田高梧と練り上げ、『晩春』(1949)で初タッグを組んだ原節子(1920-2015)が主役を演じることを絶対条件に、1951年6月から9月にかけて撮影は行われました。
原節子

『麦秋』Vol.4|小津安二郎に魅了されたフランソワ・トリュフォー

小津安二郎監督の作品は、極めて細かい部分まで、監督の要求する動きが、俳優に求められます。アヤと紀子が紅茶を飲むシーンは、25回以上のリテイクが重ねられたと言われています。二人がカップを上げるときの調和、バランス、ひじの上がり方。小津監督の映画は全てにおいてリズムなのです。日本のリズムです。
原節子

『麦秋』Vol.3|イングリッド・バーグマンに憧れた原節子

宝塚歌劇団のスーパースターだった淡島千景様が1950年に退団し、「てんやわんや」で映画デビューし、さっそく第1回ブルーリボン賞主演女優賞を受賞しました。その翌年に出演したこの作品では、原節子様と同じくらいに魅力的な存在感を示していました。
原節子

『麦秋』Vol.2|原節子と淡島千景と三宅邦子

全てを見せずに余白を残す。余白の美学を知るファッションが、これからは求められます。それは、テクノロジーの恩恵にあずかりながら、テクノロジーに支配されない生き方と共通します。美しい女性には余白があります。そして、美しい女性は、アナログなのです。
深作欣二

【魔界転生】こんな天草四郎様となら、どこまでも堕ちてゆきたい。

『魔界転生』が公開された1981年6月の2ヶ月前の4月に、ファッションの歴史を二人の日本人が揺り動かす衝撃的な出来事がありました。はじめてパリ・ファッション・ウィークに川久保玲のコム デ ギャルソンとヨウジヤマモトがデビューしました。
深作欣二

『魔界転生』Vol.3|沢田研二と千葉真一と若山富三郎

『復活の日』(1980)に続く角川春樹プロデュース作品である『魔界転生』は、当初、後に『極道の妻たち』を撮ることになる五社英雄が監督する予定でした。しかし、銃刀法違反で捕まり、テレビ・映画界から追放され、松田優作で『海燕ジョーの奇跡』を撮る話が流れた深作欣二が監督することになりました。
深作欣二

『魔界転生』Vol.2|佳那晃子様の「ごろうじませ、忠興様」

この作品においてとても重要な役割を果たした人。それは人形作家(人形浄瑠璃師)である辻村ジュサブロー(1933-2023)の衣装でした。この方の参加なくして山田風太郎の世界観の映像化は成しえなかったでしょう。
深作欣二

『魔界転生』Vol.1|細川ガラシャ=佳那晃子と魔界に堕ちたい

1981年に公開された深作欣二監督の『魔界転生』において、特に印象的なのは、佳那晃子様の日本女性が持つ情念を一身に背負うような、妖しくも哀しい和美人=ガラシャ夫人の歴史的名演でした。それは『乱』の原田美枝子に相通ずるものがあります。
ジェームズ・ボンド

【007 スカイフォール】ジェームズ・ボンドの愛で空が落ちてくる

前作『007 慰めの報酬』から4年ぶりの作品となる、007シリーズ23作目。六代目ジェームズ・ボンド、ダニエル・クレイグ(1968-)の第三弾となるこの作品は、44歳と、最も脂の乗り切った姿で、再びトム・フォードという最高の仕立て屋により、最初から出し惜しみなくボンドスーツで、スーパーアクションを見せてくれます。
ボンド ガール

『007 スカイフォール』Vol.7|新しいマネーペニー、ナオミ・ハリス

ボンド・ムービーと言えば恒例の〝それだけで並みの映画が5本は作れる〟オープニングアクションシーンから始まります。舞台はイスタンブール。ダニエル・クレイグ扮するジェームズ・ボンドはトム・フォードのスーツで登場します。そんなボンドをアシストするフィールド・エージェントとしてナオミ・ハリスが登場します。
ボンド ガール

『007 スカイフォール』Vol.6|東洋と西洋の血を引くベレニス・マーロウ

もう一人のボンドガール、ベレニス・マーロウ(1979-)は、カンボジア人と中国人のハーフの父親とフランス人の母親を持つエキゾチック美女です。10歳から18歳までピアニストとしての教育を受けており、絵画の腕もプロ並みの、芸術家肌の女優です。
ジェームズ・ボンド

『007 スカイフォール』Vol.5|最後にバブアーのスポーツジャケットで戦うボンド

ジェームズ・ボンドというキャラクターが映像化されて50周年を迎えた記念すべき本作において、最盛期を迎えたダニエル・クレイグが着るトム・フォードのボンド・スタイル。この作品は、50年の時を越えても、永遠に不滅の男性のアイコン・ムービーになることでしょう。
ジェームズ・ボンド

『007 スカイフォール』Vol.4|44歳のダニエル・クレイグ

この作品には、新しいQをはじめ30代以上の俳優で主要キャストは占められており、子役も含め、若い世代は存在しないような世界観で物語は構成されています。ここに過去に遡るボンド・ムービーの不思議な洗練の世界観を解くキーが隠されています。ほとんどのボンドムービーには10代から20代の若者は登場しないのです。
ジェームズ・ボンド

『007 スカイフォール』Vol.3|ジェームズ・ボンドとタキシード

21世紀に入り、なぜボンドムービーを若者が求めるようになったのでしょうか?それは、夢も希望もないどん底の日本社会に対する閉塞感の裏返しでもあるのですが、それと同じくらい、ルールなきファッションが広がるカオスな現状において、ルールが存在する伝統に基づいたファッションに興味がわきはじめるという、本能に近い欲求なのかもしれません。
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