作品データ
作品名:ローズマリーの赤ちゃん Rosemary’s Baby (1968)
監督:ロマン・ポランスキー
衣装:アンシア・シルバート
出演者:ミア・ファロー/ジョン・カサヴェテス/ルース・ゴードン/モーリス・エヴァンス
ネイビーのタートルネックにトレンチコート
ローズマリー・ルック12 トレンチコート×タートルネック
- ベージュのトレンチコート
- ネイビーのタートルネックのセーター
- ブルーのプリーツスカート
アメリカで最も人気を生んだアイコニック・パンツスタイル
ローズマリー・ルック13 レッド・パンツスーツ
- 赤色のシフォンのパンツスーツ、Vゾーンの深いボーカラー、肩パッドの入ったペザントスリーブ、ナローカフス、フレアーなワイドパンツ
- ダークレッドのアンクレットパンプス、パテントレザー
本作において最も人気のあるスタイルが、これです。全身赤のパンツスタイルで、しかもワイドパンツというファッションを着こなせる女性はなかなかいません。そこに、この60年代の作品が、現代女性が忘れがちなワイドパンツの着こなしに対する警句を与えてくれています。
「ワイドパンツにはお金を惜しまないで」
という鉄則です。数年前からファストファッションにおいて、ワイドパンツの販売強化がなされています。その明確なる戦略の意図は、ただ一つ。「ワイドパンツほど、サイズ感を無視して、売りつけやすい商品はない」という認識です。そのことにより、日本中に、大名行列において長い袴を履いてる様な〝オオエドルック〟女子が氾濫する事となりました。そこに、生地の悪さが加味され、優雅なドレープに包まれた脚というワイドパンツのコンセプトから、遥かに外れた、脚にまとわりつく、かったるいボロ布を引きずるボロ・ルックが誕生し、ワイドパンツ・カーストの最下層に位置するようになっています。
ある種のファストファッションを、ファストに着ないで、ローテーション化する危険性は、「貧困」という値札をつけて歩いているように見えると言うことです。本作のパンツスタイルが、決まっているのは、サイズ感と良質な生地という二点が決まっているからなのです。
永遠のキラースタイル
ローズマリー・ルック14 生脚
- ショート・ホワイト・ドレッシング・ガウン、タオル生地
- 大きなけばのブルースリッパー
このタイムレスなスタイルは、ガウンが、ボーイフレンドシャツであっても見事に成立します。ほとんどの女性にとってこのスタイルは、永遠のキラー・スタイルです。