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ジェームズ・ボンド

ショーン・コネリー9 『007 ダイヤモンドは永遠に』1(3ページ)

ジェームズ・ボンド
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シューズは全てジョン・ロブのビスポーク

ボンドムービー史上初めてのブラックスーツ・スタイル。

70年代的なワイド・ラペルです。

スタイリング・チェック!君が全ての元凶だったのか!?

諜報部員というよりも上院議員のようなスタイル。

ジョン・ロブの〝Vフロント〟ブローグ。

ジェームズ・ボンド・スタイル6 ブラックスーツ
  • テーラー:アンソニー・シンクレア
  • ブラック・スリーピース・スーツ、2つボタン、ディープ・サイドベンツ、チケット・ポケット、ナチュラル・ショルダー、広めのラペル、6ボタンのベスト
  • ライト・エクリュ・コットンポプリン・シャツ、ターンブル&アッサー
  • ダイアゴナルリブのブラック・タイ、ターンブル&アッサー、ウィンザー・ノット
  • ジョン・ロブのブラック・〝Vフロント〟ブローグ

本作において、はじめてジョン・ロブが、ショーン・コネリーのために7種類のシューズを製作しています。ちなみに、2006年に『007 カジノ・ロワイヤル』で、ジェームズ・ボンドを演じるダニエル・クレイグのためにジョン・ロブはシューズを提供したのですが、このジョン・ロブは、本作のジョン・ロブとは少し違います。

1866年にジョン・ロブ(1829-95)によって、ロンドンで創設されたビスポーク・シューズメーカー『ジョン・ロブ』。1863年10月に英国皇太子エドワード7世にブーツを献上し、英国王室御用達になったことから店舗を持つことになりました。やがて、1902年に2代目が、パリに支店を開設しました。しかし、1970年代に入り、ビスポークでの経営が頭打ちとなり、1976年にパリ支店及び商標の使用をエルメスに売却しました。つまり、本作のジョン・ロブは、ロンドン本店のビスポークのものです。

やがて、エルメスは、1982年にジョン・ロブの既製靴の販売を開始しました。『007 カジノ・ロワイヤル』のジョン・ロブは、こちらのエルメス資本の既製靴のものです(日本のジョン・ロブも全てこちらのもの)。

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タキシードを着てこそJBは息を吹き返す

肩の位置より高いピークドラペルの位置に注目。

ブラック・トラウザーにはサテンのストライプ入り。

ボンドガールの一人ラナ・ウッドと共に。

ボンドにはカジノが似合うのだが・・・

このスタイルはさすがにコネリー=ボンドの真骨頂。

ラスベガスのショーダンサーと共に。

ジェームズ・ボンド・スタイル7 アイボリー・ディナー・ジャケット
  • テーラー:アンソニー・シンクレア
  • アイボリー・ディナー・ジャケット、1つボタン、ピークドラペル、ハイゴージ、ディープ・サイドベンツ
  • ブラック・テーパード・パンツ、サイドにサテンのストライプ入り
  • ホワイト・オン・ホワイト・フロントプリーツ・シャツ、ターンブル&アッサー
  • 黒のサテンシルク・ボウタイ
  • ブラック・パテント・レザー・ダービー、ジョン・ロブ

ボンドムービーにはラスベガスは不向きです。結局のところ、ボンドムービーの魅力はハリウッドがやらない(出来ない)ことをする魅力であり、諜報部員と世界を周る映画なのです。

この作品のカジノシーンの致命的なポイントは、ボンド以外は比較的カジュアルな服装で、カジノを楽しんでいるその姿にあります。ファッションの恐ろしいところは、〝絶対多数理論〟が働く点にあります。つまりは、ボンドだけが正装していてカッコ悪いシーンになってしまったのです。