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【ディオール】ミス ディオール ローズ&ローズ(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
クリスチャン・ディオール フランソワ・ドゥマシー ブランド 調香師 香りの美学
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ミス ディオール ローズ&ローズ

原名:Miss Dior Rose N’Roses
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2020年
対象性別:女性
価格:50ml/9,900円
公式ホームページ:DIOR

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価格:1,750円
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パチンコ営業のようなミス ディオールのイベント


Natalie Portman for Miss Dior Rose N’Roses, the new fragrance
Miss Dior Rose N’Roses, the new fragrance – The Savoir-Faire behind the creation of the new dress

2019年6月7日から16日にかけて、72年の歴史を持つミス ディオールの展覧会が行われました。歴史的名香の誕生を記念するイベントとして、その成り立ちなどを専門家が説明し、昔からミス ディオールを愛用している著名人をお呼びして、セレブレートするものなのかとかなり期待していたのですが、内実は実にお粗末なものでした。

キャットストリート裏。アメリカのストリップバーのような建物の悪趣味な風貌からして、このイベントのターゲット層が、ディオールの歴史よりも、ただラグジュアリー・ブランドのネオンに集まる層であることが分かります。

それはただパルファン・クリスチャン・ディオールのPRによって選ばれた芸能人たち(おおよそフレグランスに興味があるようでもなければ、昔のミス ディオールなどとは縁もゆかりもない人選)が集まり、ただディスプレイの前で、写真を撮るだけの、パチンコ営業のようなイベントでした。

そこには、ミス ディオールの歴史を称えるような崇高な空気は微塵も存在せず、ただディオールという名を聞けば、スマホで写真を撮ってSNSにアップし、限定スイーツと聞けば、財布の紐を緩める客層を開拓するためにだけ開かれた、おそらくクリスチャン・ディオールが草葉の陰で泣いているような俗悪なイベントでした。

そのイベントの名を「ラブ&ローズ」と申します(浜崎あゆみ世代が考えたようなスーパーチープなタイトル)。

それから、4ヶ月の月日が経ちました。そして、このミス ディオールの新作「ローズ&ローズ」の登場と相成るわけです。

フランソワ・ドゥマシーについて語ろう

Miss Dior Rose N'Roses, The New Fragrance – The Perfumer’s Inspiration

2020年1月24日に「ミス ディオール シリーズ」の新作として「ミス ディオール ローズ&ローズ」が発売されました。ディオールの専属調香師フランソワ・ドゥマシーによる調香です。

「一輪のバラではなく、溢れんばかりのバラを表現したいと思いました。自然を前に沸き立つ感情、例えば子供の頃、バラが一面に咲く5月の花畑を初めて見た時の感動を再現したかったのです。私にとってバラとは、まさにそうした感動そのもの。可能な限り、バラに近づきたかったのです。」

フランソワ・ドゥマシーという調香師は実に誠実な調香師です。ここで、私たちが大いなる誤解をしている点がひとつあるようです。ドュマシーは調香師であって調香師ではないという点です。

彼は元々は1977年から、29年間シャネルジャック・ポルジュの下で働いていた前歴を持ちます。その時の彼の仕事は、2005年以降クリストファー・シェルドレイクが担当している役割でした。

シャネル時代のドゥマシーの仕事は、研究開発ディレクター及びすべての香料の品質管理の責任者でした。そして、彼が2006年にLVMH(傘下にはディオール、ゲラン、KENZO、ジバンシィ、アクア・ディ・パルマ、ロエベ、フェンディ)に移籍したとき彼に求められた役割は、フレグランス部門のスーパーバイザーでした。

ドゥマシー自身の誠実な人間性も含め、ラグジュアリー・ブランドのマーケティング部門に対する彼の忠実な姿勢=シャネルにおける姿勢が評価されてのことでした。

そういう意味において、彼はクリエイターとしての調香師(ジャン=クロード・エレナクリスティーヌ・ナジェル)ではなく、ブランドの市場調査に基づいて、香りのテーマを決めていくマーケティング部門に対して、いくつかの試作品を作るという役割に徹する類の調香師なのです。

最上級の香料を使用したフレグランスを50ml 9,800円で販売する場合、一本のフレグランスから利益を生み出すためには、ボトル&パッケージの製作費、人件費、PR費に膨大なコストをかけるわけにはいきません。しかし、ディオールはこういったコストを惜しみません。答えは明らかです。香料のためのコストがカットされているということです。

そういう意味においては、フランソワ・ドゥマシーという人は、とても大変な仕事を課せられているのです。ゼロに近い香料から金を生み出す香りを生み出す錬金術師のようなことをしているのですから。

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説明をしなくてもお客様が購入する香りを作ってください

もし女性を花にたとえよと言われたなら、私は躊躇なくローズと答えます。ローズはどの国の人々にも最も知られている花であり、この花を見るとたちまちポジティブな気分になる唯一の花だからです。

フランソワ・ドゥマシー

そんなフランソワ・ドゥマシー率いるチームが生み出したこの香りの名は、ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N’ Roses)からインスパイアーされた「Rose N’Roses」です。

名前からは〝究極のローズ〟もしくは〝ロックするローズ〟をイメージさせますが、実際は、若者向けになり過ぎたミス ディオール(おそらく「ミス ディオール ブルーミング ブーケ」)の年齢層を上げるために生み出されたローズ・フレグランスです。

そのため日本での「ローズ&ローズ」という冴えない香水名も災いし、発売早々にして、サブキャラのような立ち位置になりつつある香りです。

爽やかなベルガモットとマンダリンの香りに、スパイシーローズのようなゼラニウムが絡み合うトップノートからこの「ローズ&ローズ」ははじまります。やがて、メイローズ(ローズ ドゥ メ)とトルコ&ブルガリア産のダマスクローズが姿を現します。ゼラニウムと共鳴し合い、激しくローズが香り立つと思いきや、ホワイトムスクの大量投入により、香りは、まさに花畑のようなほんわかとしたローズの香りに包まれます。

ちなみに(グラースで有機栽培された)メイローズは、一年間に2週間しか開花せず、その瞬間に手で摘み取らなければなりません。そこからローズ・アブソリュートを抽出し、さらにローズ・コンクリートを作り出します。30万本のメイローズから1kgのアブソリュートしか抽出できない貴重なものなのですが、この香りからはそういった事実が推察できません。

新木優子」「希少なローズ」「ディオール」というキーワードに弱い女子をターゲットにした香りです。それは厳密なまでに「細かいことには気にせずに、ただただディオール信者であれ!」という教祖様からの福音の香りなのです。

皆様、間違っても「新木優子様が、こんな安っぽい香りを愛用しているとは思えない」なんて事を言ってはいけないのです。

さらに「七光りするローズの香り」というキャッチコピーまで追加されたのでした。

27万5000円の限定ボトル


ちなみに世界で47個限定のボトルが27万5千円で発売されています。

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香水データ

香水名:ミス ディオール ローズ&ローズ
原名:Miss Dior Rose N’Roses
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2020年
対象性別:女性
価格:50ml/9,900円
公式ホームページ:DIOR


トップノート:ベルガモット、ゼラニウム、イタリアン・マンダリン
ミドルノート:メイローズ、ダマスクローズ
ラストノート:ホワイト・ムスク

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