【連載記事①】ルイ・ヴィトンの「オート・パフューマリー」のすべて
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ジャック・キャヴァリエ氏のカウンセリングで使用されたムエット。
2025年2月現在、日本で最も高い香水はいくらでしょうか?それはルイ・ヴィトンのフレグランスのメイド・トゥ・オーダー サービス「オート パフューマリー」で作る、世界に一つだけ、あなたのために作られるルイ・ヴィトンのフレグランスです。その価格は2,500万円です。
世界的にルイ・ヴィトンが「オート パフューマリー」をスタートしたのは、2020年11月のことでした。それは2020年3月から2023年5月にかけての新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの真っただ中という最悪のタイミングでした。
世界中の富裕層の方々は、ルイ・ヴィトンのこのアナウンスを受けて、実際の所、どのような内容なのか興味を持ったのですが、コロナが明けるまで、オーダーした人はいなかったようです。
謎に包まれたルイ・ヴィトンのオート・パフューマリーの世界
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©LOUIS VUITTON
ルイ・ヴィトンの「オート パフューマリー」は、当初6万ユーロ(当時のレートで740万円)で販売されていました。ただし、実際に顧客様にその案内がなされたかは不明です。ここでその内容について軽く箇条書きしていきましょう。
- ルイ・ヴィトンの専属調香師であるジャック・キャヴァリエ=ベルトリュード氏によるカウンセリング。
- そのカウンセリングは、グラースにあるアトリエ「レ・フォンテーヌ・パルフュメ」で行われる。
- 宿泊施設(ヴィラ)もこの建物の中にあり、すべての仕様が、ルイ・ヴィトン製の超豪華なものである。
- フレグランスを収納する専用トランクは、アニエールのアトリエでパーソナライズして作られる。
- 100mlボトル4本、200mlボトル3本、100mlトラベルケース1個、トラベルスプレー1個、レフィル16本が納期される。
- 帰国後、数か月後に、ルイ・ヴィトンのVIPルームでZOOMを通して、ジャック・キャヴァリエ氏と5本の試作品を前にして、ひとつひとつの試作品について説明を受けた上で、最終的な一品を選ぶことになる。
- そして約半年後に、すべての商品がお手元に届く。
パンデミックが明け、当初の価格が見直され、2023年9月ごろに、1,320万円となりました。そして同年10月に、日本ではじめて購入されたのが、秋山さんご夫妻でした。
すべてのはじまりは、2024年5月27日に投稿された秋山さんのエックスの写真からでした。なんとその写真には、秋山さんとジャック・キャヴァリエ氏とその娘さんで2018年よりアシスタントを務めているカミーユさんが映っていたのでした。
決して発売されることのない、ルイ・ヴィトンの永遠の新作
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©LOUIS VUITTON
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©LOUIS VUITTON
ご夫妻は、2023年10月にルイ・ヴィトン表参道店で、ルイ・ヴィトンのフレグランスを日本一素晴らしく説明できるレジェンドであるフレグランス・スペシャリストO様の接客を受けてご購入されました。
そんなご夫妻とお二人が経営するジュエリーサロンの従業員の御二方(奥様の妹さんとジュエリー・デザイナーの方)と共に、ジャック・キャヴァリエ氏のカウンセリングを受けるために、フランスに到着したのが、メイローズが咲き誇る時期に合わせた2024年5月26日の事でした。
正午にコート・ダジュール空港に到着した瞬間、空港のVIPルームが用意されており、ラゲージをピックアップ後、手配されているメルセデスに乗り、グラース市街地の案内からはじまる、ルイ・ヴィトンのオートパフューマリーの夢の世界へと旅立たれました。
この香水の歴史に残る貴重な体験を、秋山さんご夫妻のご厚意により皆様に疑似体験して頂けるように、数回に分けて連載させて頂きます。
まず一回目は、今後の連載記事のハイライトとなる写真を公開させて頂きます。
ルイ・ヴィトンのオート・パフューマリーの世界へようこそ
コート・ダジュール空港からグラース市街へ。
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コート・ダジュール空港でスタンバイしていたルイ・ヴィトン手配のメルセデス。
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グラース市街地を探索する秋山さん。
一般開放されていないルイ・ヴィトンの高級ヴィラ
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ジャック・キャヴァリエ氏のアトリエがある「レ・フォンテーヌ・パルフュメ」の門扉には、ルイ・ヴィトンの二代目当主のジョルジュ・ヴィトンが1896年にデザインした星型のモノグラム・フラワーが。
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一般開放されていない超高級ヴィラ。こちらに秋山さんご夫妻ご一行は宿泊されました。
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グラースの自然の香りに包まれながら朝食をとることが出来ます。
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朝食のビュッフェ。特にチーズが素晴らしかったとのこと。
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到着して二日目の朝、写真を撮っている御二人。奥に見えるのが「レ・フォンテーヌ・パルフュメ」です。
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ヴィラの内部。リビングルーム。従業員の部屋以外、一軒丸ごと独占して滞在されました。
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二階には客室と繋がっているリビングルームがあります。それぞれの部屋には「ジャンジャー」「鈴蘭」「ジャスミン」「オレンジの花」といった名が付けられています。
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「ジャスミン」と名付けられた部屋には、トランク型クローゼットがあります。
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秋山ご夫妻がご自宅にひとつ置きたいと考えた、トランク型クローゼット。
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ワインセラーも完備されております。
「レ・フォンテーヌ・パルフュメ」の旅
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敷地全体に450種類以上の植物が植えられています。
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アトリエの前の芝生の素晴らしさを堪能する秋山さん。
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アトリエ内を散策する秋山さん。
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展示されている幻のルイ・ヴィトンの香水。「Je, Tu, Il(ジュ・チュ・イル)」1928年。
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「Heures d’Absence (ウール・ダブソンス)」1927年。
ジャック・キャヴァリエ氏のカウンセリング
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ルイ・ヴィトンの専属調香師ジャック・キャヴァリエ氏のカウンセリングが行われるリビングルーム。奥にあるのは、ルイ・ヴィトンのフレグランスを象徴するパフューム・トランク。
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パフューム・トランクと秋山さん。
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ジャック・キャヴァリエ氏と談笑する秋山さん。2時間のランチを挟む長時間のカウンセリング。
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ジャック・キャヴァリエ氏のカウンセリングがはじまり、ルイ・ヴィトンの本社トレーナーでもある光本さんが通訳を務めます。カミーユさんが助手を務めています。
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ジャック・キャヴァリエ氏のカウンセリングを受ける秋山さん。
エレガンスの殿堂「メゾン ルイ ヴィトン ヴァンドーム」
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「メゾン ルイ ヴィトン ヴァンドーム」からはヴァンドーム広場が見下ろせます。
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2017年10月にオープンしたこの店舗には、プライベートサロン「アパルトマン」に、カンヌ映画祭で女優が着用したドレスが飾られています。
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プライベートサロン「アパルトマン」は、特別な顧客様だけが入ることが出来ます。
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究極のルイ・ヴィトン空間を堪能する秋山さんご夫妻ご一行。
ルイ・ヴィトンの聖地『アニエール』へ。
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トランク製造アトリエに隣接する住居でルイ・ヴィトン一族は長年暮らしました。
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一年に数日間しか一般公開されないアニエールのリビングルームに感動する秋山さん。
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リビングルームでアフタヌーンティーを堪能する秋山さんご夫妻。
以上、ハイライト写真を掲載させて頂きました。第二回の連載から、実際のルイ・ヴィトンのオート・パフューマリーの世界について、沢山の写真と秋山さんご夫妻へのインタビューにより、お伝えしてゆきたいと考えております。