ラヴァンド ロメイン（ローマのラベンダー）
原名：Lavande Romaine
種類：オード・パルファム
ブランド：ペリス・モンテカルロ
調香師：ジャン＝クロード・エレナ
発表年：2020年
対象性別：ユニセックス
価格：50ml／17,600円、100ml／27,500円
販売代理店ホームページ：NOSE SHOP
ジャン＝クロード・エレナの大自然のアルバム【ラベンダー編】
©Perris Monte Carlo
ラベンダーは、プロヴァンスのソウルだ。ドローム、ドーフィネ、ヴァールからアプローチしていくと、かの地にパープルの砂漠のような風景が広がっていることを知ることが出来るだろう。リュール山には、見渡す限り野生のラベンダーが広がっている。
収穫の季節になると、夜はその香りに包まれる…夕焼けの色は、畑に散らばった切り花の色だ。貯水池の近くに設置された粗末な蒸留器（アランビック）が、赤い炎を夜空に吹き上げる。そのトフィーのような香りの煙は風に乗って、砂漠の人々の眠りを誘う。
『Provence』ジャン・ジオノ
2005年にウビガンを再建するために買収したペリスグループのジャン=ルカ・ペリスにより、2011年にモナコ公国モンテカルロでニッチフレグランスメゾン、ペリス モンテカルロが創立されました。
独自のブランドを立ち上げたのは、〝かつて天然香料が主役だった時代への香水の原点回帰と、調香の原点とも言える最高の天然原料を用いて、真に贅沢な作品を、現代の最新のナレッジでこの世に蘇らせるという、伝統と革新の完璧なバランス〟の理想を実現するためでした。
2019年にペリス モンテカルロは、ジャン＝クロード・エレナのためのコレクションとも言える『ペリス・コレクション・ドゥ・グラース』をスタートしました。
このコレクションは、クリエイティブ・ディレクターのジャン＝ルカ・ペリスの指揮の下、エレナが生まれ育った〝香水の聖地〟グラースの大自然の想い出を、ひとつひとつの花々を主題に、〝グラース産の最高級の天然香料と思いもよらない香料の組み合わせ〟により（水彩画ではなく）写実的な油絵のように描き出しています。
その第二弾の香りとして、2020年に発売されたのが「ラヴァンド ロメイン」でした。フランスのプロヴァンス地方は、上質なラベンダーの世界的な生産地です。このラベンダーがやって来たのは、ローマ帝国の侵略と共にでした。
ちなみにプロヴァンスの名は、ローマ時代のプロウィンキア（Provincia Romana、属州）から来ています。
ファンタジックなラベンダー畑の世界へようこそ
私は、青い蝶々が舞うラベンダー畑の美しさを表現するために、夏の匂いを踊りながら歌う喜びの香り「ラヴァンド ロメイン」を調香しました。
ジャン＝クロード・エレナ
風も起こさずに美しく舞う青い蝶々が肌に到来するように、透き通るように美しく広がるラベンダーによって〝ローマ帝国のラベンダー〟の香りははじまります。凛とした女性が澄んだ流し目で、そっとこちらの様子を窺っているようです。
どこまでも続くラベンダー畑の清らかさを一身に受け止めていると、酔わせるようなブラックカラントバッド（ブルジョン・ド・カシス）が注ぎ込まれてゆきます。淡いパープルにブラックが重なるように、ミストラルの風に揺さぶられ、煌めきを増したラベンダー畑の星雲に、身も心も飲み込まれていくようです。
ファンタジックなラベンダー畑の世界へようこそ…やがて、スーっと心の中を素通りしてゆくブラックカラントの苦味と酸味のアクセントが、心の汚れをぬぐい去った後、ブルーシダー（イソEスーパー）とホワイトムスクにより、ジューシーなラベンダーは、聖歌のように流れる甘やかさで、心を満たしてくれるのです。
ラベンダーの香りが通常生み出す男性的なフゼアとはまったく違う世界に存在するラベンダー畑がそこにあります。アロマティックでありながらファンタジックな魅惑のプロヴァンスの空気を心に運んでくれる香りです。
香水データ
香水名：ラヴァンド ロメイン（ローマのラベンダー）
原名：Lavande Romaine
種類：オード・パルファム
ブランド：ペリス・モンテカルロ
調香師：ジャン＝クロード・エレナ
発表年：2020年
対象性別：ユニセックス
価格：50ml／17,600円、100ml／27,500円
販売代理店ホームページ：NOSE SHOP
トップノート：ラベンダー
ミドルノート：ブルーシダー、ブラックカラントバッド
ラストノート：ホワイトムスク