空中座禅を組む尊師マーロン・ブランド!
キャンディ・ルック5 ベビードール
- ブラウンのファージャケット
- ブラウンのマフ
- 白地にファンシーフラワー柄のベビードール
- シルバーのサンダル
私がマーロンと知り合ったのはほぼ、ブリジット(・バルドー)と知り合ったのと同じころだった。私がクリスチャン・マルカンとモンパルナス大通のあるカフェのテラスに座っていると、脇のテーブルにめったにない美貌の、若い男が腰掛けていた。夏の暑い日だった。男は靴を脱いで、裸足の足をテーブルのペリエのグラスと灰皿の間に置いて揉んでいた。そして、恍惚の境にある女のような呻き声を洩らしながら、こんなふうに呟いていた。「やれやれ・・・いいぞ・・・やれやれ、何ともいえない!」
私たちとその男は話を始めて、アドニスは、長い間歩いたあとで足の指を揉むのは、人生の楽しみの一つなのだといった。「マーロン・ブランドっていうんだ」と彼は自己紹介して、パリでは知り合いもなく、左岸にあるひどく居心地の悪い安いホテルに泊まっていると言った。
急にニューヨークを逃げ出したくなって彼はフランスに旅立ったのだが、フランスには知り合いは一人もいなかった。我々三人はすぐに気が合って、クリスチャンと私はバサノ通りのステュディオに一緒に住もうとマーロンを誘った。
翌日になってマーロンは、自分は俳優で、ブロードウェイで、テネシー・ウィリアムズの『欲望という名の電車』を演じたところだと話してくれた。まだ映画には出ていなかった。・・・この初対面のとき以来彼はクリスチャンと私の最も親しい友人の1人になって、今でも我々三人は兄弟のようなところがある。
ロジェ・バディム
クリスチャン・マルカンは、1967年に、マーロン・ブランド(1924-2004)がテティアロア島(タヒチ)を購入したときに、ポンピドゥー首相にかけあってもらった恩があり、本作のために一肌脱いだのでした。
フラワーチルドレンの誕生
キャンディ・ルック6 神話ルック
- 古代ギリシア風の白無地のホルターネックドレス。歩いていくと、だんだんと美しい花柄へ
ぼんやりとしたキャンディの表情で始まるこの物語は、夢遊病のように草原を歩くフラワーチルドレンになったキャンディの姿で終わっていくのです。その時に絶妙のタイミングでデイヴ・グルーシンの「アセンション・トゥ・ヴァージニティ」が流れます。昇華した処女性とでも名づけましょうか?この曲こそ、『オーシャンズ12』のラストで流れた曲でした。