シェルギイ(モロッコの砂漠の熱風)
原名:Chergui
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2001年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/19,800円、100ml/30,140円
公式ホームページ:セルジュ・ルタンス
コスパの良い「タバコ バニラ」
2001年にパレ・ロワイヤル本店限定の香りとして生み出された「シェルギイ」は、2005年に「ブラック&ベージュ コレクション」に組み込まれました。そして、2018年3月21日にこのコレクションは、「コレクションノワール」へとリニューアルし、「シェルギイ」もその中のひとつの香りとして今も根強い人気を誇ります。
「シェルギィ」とは「モロッコのサハラ砂漠の熱風」を意味します。その語源はアラビア語で東方を意味する「シェルク」です。
砂漠の砂粒が熱風と共に、辺りの花や木々、果実など、すべてを一瞬にして吸い込み、赤いカーテンのように肌に包み込み、風が去った後、香りだけが肌全体に漂う、そんなイメージで生み出された香りです。
ヴァージニア産のタバコと干し草が、煮込まれた蜂蜜と絡み合うスモーキースウィートな香りです。
弾けるようなレモンと共に現れるタバコの香りはほのかにローズの香りを伴います。やがて、スモーキー・レザーな空気に香りは包まれ、ドライダウンするにつれて、サンダルウッドとアンバーが温かな存在感を示します。
大人のスタイリッシュな男性から漂いそうなこの香りは、ラグジュアリー・ノートに分類されるべき香りでしょう。
トム・フォードの「タバコ バニラ」(サンタ・マリア・ノヴェッラの「トバッコ トスカーノ」がより近いイメージ)と同じ系統の香りです。それは男性にとってオトコの魅力を高め、女性にとってオンナの中に眠るオトコを引き出すことにより、グラマラスな魅力は頂点に達する。そのような類の香りです。
ルカ・トゥリンがラボラトリー・モニーク・レミー社から手に入れた干し草の抽出物(スモーキーなプラム風の香り)をセルジュ・ルタンスに嗅がせたことがきっかけになり生まれた作品だといわれています。
オリエンタル・スパイシーの香りは、クリストファー・シェルドレイクにより調香されました。
タニア・サンチェスは『世界香水ガイド』で、「シェルギイ」を「タバコ調オリエンタル」と呼び、「干し草の抽出物はそれだけでもおもしろいほどよい香りがするもので、これをただ薄めてラベルを貼る人が現れないのはふしぎなくらいだ。」「えもいわれぬ干し草の芳香と、たっぷりとしたアイリスの香りを芯にした甘いバルサム調ながら、最終的にはよくある香りに落ち着くので、もっと原料を活かしてあればよかったのにと思う。」と4つ星(5段階評価)の評価をつけています。
香水データ
香水名:シェルギイ(モロッコの砂漠の熱風)
原名:Chergui
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2001年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/19,800円、100ml/30,140円
公式ホームページ:セルジュ・ルタンス
トップノート:干し草、アイリス、ローズ
ミドルノート:蜂蜜、ムスク、インセンス、タバコ、アンバー
ラストノート:サンダルウッド