カジノの目的。それは人々のお金を奪うこと。

オーシャンズ11が敵対するに値する存在感をアンディ・ガルシアは生み出していた。

物語も40分すぎようやく登場するアンディ・ガルシア。
テリー・ベネディクト・スタイル1
- ピークドラペルのベージュのスーツ
 - グレーベージュのドレスシャツ
 - ブラックサングラス
 
常に獲物を求めて動き回っているサメのような男でありながら、禅の精神性を兼ね備えた、静の怖さを持つテリー・ベネディクトを演じるアンディ・ガルシア(1956-)は、『ゴッドファーザーPART3』(1990)で共演したアル・パチーノの『ゴッドファーザーPART2』(1974)の演技を髣髴とさせる、凄みのある存在感を魅せてくれます。この1人の男のとてつもない存在感があればこそ、11人の男たちが束になって騙しにかかるストーリーに緊張感が生み出されるのです。
そういう意味においては、10人を束ねるジョージ・クルーニーと同格のアンディ・ガルシアの存在感の後押しをするファッションは、特に凝ったものになっています。
大学生のような30歳のマット・デイモン


大学生が着ているようなファッション・スタイルで登場するマット・デイモン(1970-)。ベージュ色のブルゾンを特に愛用。
ティファニーをつけているアンディ

テリー・ベネディクト・スタイル2
- ピンストライプのダブルのスーツ、ピークドラペル
 - ラペルピン
 - 白のドレスシャツ
 - ワインレッドのネクタイ
 
この作品において、ジュリア・ロバーツのアクセサリーは全てティファニーから提供されたものです。そして、もう一人、アンディ・ガルシアも、ティファニーからアクセサリーを提供されています。アトラス・コレクションから時計とカフスリンク、そして、シグネット・リングも着用しています。

テリー・ベネディクト・スタイル3
- ベージュのマオカラー・スーツ
 - バーガンディーのセーター
 - グレーのスラックス
 
キモノをリメイクしたベストを着る男


テリー・ベネディクト・スタイル4
- ブラックスーツ。ノッチドラペル、シングル
 - 古い着物をリメイクしたベスト
 - 帯のようなカマーバンド
 - 白に透かしの入ったドレスシャツ
 - シャンパンゴールドのレジメントタイ
 
コスチューム・デザイナーのジェフリー・カーランドは、テスに愛された二人の男の衣装に共通点を持たせました。それはクラシカルなモノトーンのイメージです。そして、テリーの衣装に関しては、そこに彼自身が信奉する「禅の精神」=東洋趣味をふんだんに盛り込んだものになっています。特に、キモノをリメイクしたベストが素晴らしいです。そこには女性の生地を使用して男性の衣服を作るという珍しい発想が存在します。

テリー・ベネディクト・スタイル5
- サテン生地のピークドラペルのついたロングコート
 - オフホワイトのアランニット
 - ベージュのスラックス
 - サングラス
 - ベージュのレザーシューズ
 
