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パルル モア ドゥ パルファム

【パルル モア ドゥ パルファム】ギモーヴ ドゥ ノエル(ミシェル・アルメラック)

パルル モア ドゥ パルファム
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ギモーヴ ドゥ ノエル

原名:Guimauve de Nöel 31
種類:オード・パルファム
ブランド:パルル モア ドゥ パルファム
調香師:ミシェル・アルメラック
発表年:2016年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/15,400円、100ml/25,300円
販売代理店:ラトリエデパルファム

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グラースのパン菓子フガセットのフルールドランジェの香り

ギモーヴ

フガセット

個人的に、このフレグランスは、少年時代に自分を包み込んでくれる穏やかな雲を生み出してくれます。中心的なノートはオレンジ・ブロッサム、バニラ、リコリス、シュガーで、直接的なインスピレーション源はフガセットと呼ばれる伝統的なクリスマスのパン菓子です。

バニラシュガーとオレンジフラワーのエキスが入ったこのパン菓子は、グラースのクリスマスの食卓をいつも彩っていました。ちなみに、私の幼少期には、夜、甘い夢を見れるようにと、このエキスを数滴垂らした砂糖の塊を渡されたものです。「ギモーヴ ドゥ ノエル」は、身につけた人の中に、平和で幸せな時間の記憶を呼び起こすでしょう。少なくとも、私のメッセージはそうです。私の子供時代の物語をそのまま香りにしたような、とても正直な香りです。

ミシェル・アルメラック

2016年に創業されたパルル モア ドゥ パルファムから最初に発表された8つの香りのうちのひとつ「ギモーヴ ドゥ ノエル」は、フランス語で〝クリスマスのギモーヴ〟の意味です。ブランドの意向や市場に関係なく、本当に自分が生み出したい香りを心ゆくまで追い求める環境を手にした巨匠ミシェル・アルメラックにより調香されました。

〝Guimauve de Nöel 31〟。ちなみに、最後についている数字は、試作回数を示しているのですが、この香りの試作回数は31回ということになります。

ギモーヴとは、マシュマロに似ているのですが、卵白は使わず、煮詰めたフルーツピューレによって作られるフランス発祥の砂糖菓子です。

この香りはギモーヴそのものというより、ノエル=クリスマスホリデーの幼き日のミシェルの〝幸せ〟な想い出そのものです。それは甘い食べ物がたくさんテーブルの上に並んでいるところや、お母さんの手料理、おうちでお菓子を焼いたりしている時の香り…暖炉でパチパチと木が燃える音や暖かい空気…そんな幸せいっぱいのシーンを丸ごと閉じ込めた香りなのです。

さらにこの香りの誕生に伴い、アルメラックがオレンジ・ブロッサム・アブソリュートとバニラをブレンドしていたときに、プルーストのマドレーヌのように、突然、故郷グラースのパン菓子フガセットのフルールドランジェを想い出させたという逸話つきの香りです。

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シャンパンのまわりがとても良くなる香り


クリスマスケーキの上にちょこんと乗るサンタクロースの砂糖菓子があなたに微笑むように、キャラメルバニラの大海原の中に、きらきらとほんのりスパイシーに煌くオレンジブロッサムが弾けながら、注ぎ込まれるようにしてこの〝香りのノエル〟ははじまります。

どんな大人たちにも、子どもの頃の心を蘇らせてくれる、心が温かくなる安らぐ甘さで包み込んでくれます。フルーティとパウダリーな絶妙な甘さが、エアリーなグルマンの幻想世界へと導いてくれるのです。それはまるで外に広がる一面の雪景色を、温かい屋内の窓から眺めているようです。

まだクリスマスにサンタクロースが存在すると信じていたあの頃の匂いが、そっくりそのまま自分の心に染み入るようで、なぜか笑顔と一緒に、ほのかな哀しさを感じさせてくれるのです。

クリスマスという一瞬の出来事を切り取る永遠のイメージをギモーヴに託し、童心を蘇らせてくれるのですが、なぜかこの香りを纏った後のシャンパンのまわりはとても良いのです

アクア・ディ・パルマの「マンドルロ ディ シチリア」や、キリアンの「ラブ ドント ビー シャイ」とよく比較される香りですが、よりエアリーで軽やかな甘かさを持っています。

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香水データ

香水名:ギモーヴ ドゥ ノエル
原名:Guimauve de Nöel 31
種類:オード・パルファム
ブランド:パルル モア ドゥ パルファム
調香師:ミシェル・アルメラック
発表年:2016年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/15,400円、100ml/25,300円
販売代理店:ラトリエデパルファム


シングルノート:オレンジブロッサム・アブソリュート、キャラメルバニラ、リコリス