ヴァナグローリア
原名:Vanagloria
種類:オード・パルファム
ブランド:ラボラトリオ・オルファティーボ
調香師:ドミニク・ロピオン
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:30ml/18,700円、100ml/31,900円
販売代理店ホームページ:NOSE SHOP
ジャンヌダルクのように〝闘うバニラ〟の香り
バニラの豊かさと多様な側面をひとつのボトルの中で体現するフレグランスを生み出したいと考えました。この作品は、LMR (ラボラトリー・モニーク・レミー) の最高品質の天然のバニラビーン・エクストラクトをベースに作られており、最も繊細なトーンを増幅しています。
インド洋の島で栽培されたこのバーボンバニラの持つ、グルマン、フローラル、レザー、スパイシーの豊かな多面性を、二酸化炭素抽出法(CO2抽出法)で抽出することにより、通常の抽出法では失われる側面を、そのまま残すことに成功しています。
そして、革のような特徴を、サフランにより強化し、中毒性をトンカビーンにより増殖させ、包み込むようなインセンスが、神秘的なオーラの質感を加えています。
ドミニク・ロピオン
2009年にイタリアで誕生したニッチフレグランスメゾン、ラボラトリオ・オルファティーボ(嗅覚の実験室)は、2019年に『マスターズコレクション』として、4つの香りを発表しました。
ラボラトリオ・オルファティーボは、そのブランド哲学が〝新しい香水の誕生は、決して市場のニーズやマーケティング調査からではなく、思い出や旅、感動の物語を語る必要性から生まれる〟であるように、フレデリック・マル、そしてエルメスの『庭園のフレグランス』から強い影響を受けているブランドです。
『マスターズコレクション』とは、さらにそのブランド哲学を突き詰めたプレステージ・コレクションです。それは調香界において巨匠と言われるジャン=クロード・エレナ、ルシアン・フェレーロが〝香りに導かれるままに〟創作するという、一切の制約なく作品を生み出せる環境が保障されています。
そして「第三の男=第三のマスター」として、ドミニク・ロピオンが招聘され生み出されたのが、2021年3月に発売された「ヴァナグローリア」です。〝ヴァナグローリア〟とは、イタリア語で〝うぬぼれ, 虚栄心〟の意味です。
同ブランドの創業者のロベルト・ドラゴとドミニクが、〝バニラのさやの香り豊かさ〟を強調する香りを作ろう!と意気投合し、生み出された香りです。
煙るバニラが生む、天国に昇りつめていくようなゆるやかな絶頂感
ジャンヌダルクのように〝闘うバニラ〟の香りである「ヴァナグローリア」は、鋼鉄の鎧を着て馬に乗り、剣を振り闘う乙女が、闘いの末、鎧を脱ぎ捨て、天使のように、天へと召されていく香りです。
鋼鉄の輝きとなめされた革の香りから、この香りははじまります。スモーキーでスパイシーなサフランとメタリックでフルーティなパイナップルが溶け込んでいくようです。確かに最初からバニラは存在しており、ピニャコラーダに溺れていくような感覚もあります。
だんだんと香り全体が火で燻されていく感覚で満たされてゆきます。そして、滑らかなインセンスが到来します。やがて、ふんわりと焦げたクレームブリュレのような香りと共に、トンカビーンのひねりを加えたバニラカスタードクリームが素肌の上で引き伸ばされてゆきます。
鋼鉄と革からはじまり、炎を経て、教会のお香の祝福を全身で浴びる、香ばしいスモーキーバニラの香り、それがこの〝闘うバニラ〟の全容です。最初はフルーティな側面を、次にスパイシーな側面を、最後には、スモーキーな側面を、それぞれの香料とぶつけ合いながら、戦いの中で魅力的に煌めくバニラ、実にドラマティックでロマンティックな〝聖杯に注がれたバニラ〟に満たされてゆきます。
素肌の上に落ち着いたスモーキーバニラのうっとりするような余韻は、天国に昇りつめていくようなゆるやかな絶頂感を与えてくれるようです。
香水データ
香水名:ヴァナグローリア
原名:Vanagloria
種類:オード・パルファム
ブランド:ラボラトリオ・オルファティーボ
調香師:ドミニク・ロピオン
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:30ml/18,700円、100ml/31,900円
販売代理店ホームページ:NOSE SHOP
トップノート:サフランEO、パイナップルアコード
ミドルノート:フランキンセンス、オリバナムEO、トンカビーン・アブソリュート
ラストノート:バーボンバニラCO2、ムスク