ジ アンジェヌー カズン フローラ(純真ないとこ、フローラ)
原名:The Ingenue Cousin Flora
種類:オード・パルファム
ブランド:ペンハリガン
調香師:クリストフ・レイノー
発表年:2019年
対象性別:女性
価格:75ml/38,940円
〝小悪魔ちゃん〟に素肌が翻弄される、癖になるシトラスカクテル。
双子の弟マシューのいたずらを目撃する貴重な証人であり、報告に勤しみ、できる限り役に立とうとしている大きな瞳をした一族最愛の無垢な少女。年寄りには礼儀正しく、乗馬のレッスンには時間を守り、お母さんのそばでは天使のように微笑んでいるフローラのピュアな魅力を映し出すのは、フレッシュで、ビタミンCが飛び出す自由奔放なところも感じられる、弾けるようなシトラスノート。
おや、しかし、これは何の香りでしょう? 爽快な香りの奥から、少女らしさとはかけ離れたウッディノートが現れ、まろやかなムスクの香りと相まって、天にも昇るような心地よさに…。それは本当の彼女の姿を示す、自分自身の罪の痕跡を隠す几帳面さだ。そう実は自分のいたずらを双子の兄の仕業と吹聴したり、嘘つきで人を欺く天才だった――。
しかも、その中には、予想外の力強いツイスト(ひねり)が感じられます。この香りを身につけた時、あなたはきっとこう思うはず。今の気分にぴったり合う、見逃せない香りだと。
公式ホームページより
2016年11月、英国のフレグランスハウス・ペンハリガンより、イギリスの上流階級の秘密を表現したコレクション<ポートレート>が発売されました。
「19世紀後半、イギリスの田園地帯に建つ大邸宅に住むジョージ卿とその家族たち、一人ひとりのキャラクターとその人間関係、ユーモア、刺激的なエッセンスを香りで表現する。」(公式ホームページより)。
その第五章として2019年に英国で発売され、2019年6月5日に日本上陸(最初は限定販売として)した二作品のうちの一つ「ジ アンジェヌー カズン(純真ないとこ、フローラ)」は、シトラスカクテルの香りです。クリストフ・レイノーによって調香されました。
フローラは、ローズ公爵夫人の一番年下のいとこです。礼儀正しく、母親のそばで天使のようなほほえみを絶やすことのない美少女です。しかし、本当のフローラの姿は、双子の兄マシューを可愛い嘘でおとしめることを楽しむ小悪魔ちゃんなのです。
<ポートレート>コレクションの楽しさは、香りに人格と人間ドラマを反映させているところにあります。いつも叱られているマシューといつも褒められているその妹フローラ。実は真実はその反対であることを教ええくれる香りの展開が、身にまとうたびにワクワク感を与えてくれます。
〝おねだり上手な小悪魔〟と〝甘えたくなる女性〟を生み出す香り
太陽に贅沢に甘やかされたマンダリンオレンジとベルガモットに、クローブとプチグレンが優しく囁き、そっと撫で、爽快にスパークリングしてゆく情景からこの香りははじまります。全身に降り注ぐシトラスシャワーは、まるで健康的な大きな瞳をした無邪気な美少女が、天使の微笑みを振り撒いているような清らかさに満ち溢れています。
すぐにスペアミントがグリーンの閃光を解き放ち、シトラスとひとまとめになり、レモンシャーベットのしゃりしゃり感が広がってゆくのです。
やがて、クリーミーなムスクとウッディなアンブロクサンが、氷点下のレモンシャーベットを溶かしてゆき、彼女の甘い外見の下に隠されている〝小悪魔〟を明らかにし、フルパワーで翻弄し、天にも昇るような心地よいクリーミーさで包み込んでくれるのです。
こんなに愛らしい美少女=シトラスカクテルにだったら、どんなに騙され、翻弄されても良いと感じてしまう〝おねだり上手な小悪魔〟を生み出す香りです。
一方で、大人の女性(特に奥様)が身に纏うと、母性あふれる天使のような笑顔で、年下男子を夢中にする〝甘えたくなる女性〟を生み出してしまう危険な香りとなります。
ボトルキャップのデザインは、それぞれの香りの主人公を動物に喩えた真鍮製のものとなっています。フローラは〝コマドリ〟(誰が殺したクックロビン?)です。そして、この香りの特徴を捉えたボックスパッケージはクリスティヤーナ・S.ウィリアムズにより描かれたものです。
香水データ
香水名:ジ アンジェヌー カズン フローラ(純真ないとこ、フローラ)
原名:The Ingenue Cousin Flora
種類:オード・パルファム
ブランド:ペンハリガン
調香師:クリストフ・レイノー
発表年:2019年
対象性別:女性
価格:75ml/38,940円
トップノート:マンダリンオレンジ、ベルガモット
ミドルノート:スペアミント
ラストノート:アンブロクサン、ムスク