【トム フォード】ソレイユ ブルロン（ダニエラ・アンドリエ）

ソレイユ ブルロン

原名：Soleil Brûlant
種類：オード・パルファム
ブランド：トム・フォード
調香師：ダニエラ・アンドリエ
発表年：2021年
対象性別：ユニセックス
価格：50ml／53,350円
公式ホームページ：トム・フォード

あなたを焼き焦がす〝真夏のグルマン〟

「トム フォード プライベート ブレンド」の新作として2021年7月2日に発売された「ソレイユ ブルロン」（燃える太陽）は、温かなアンバーとフローラルをブレンドした独創的なフロリエンタルの香りとして、ダニエラ・アンドリエにより調香されました。

ここに伝説の調香師がはじめてトム・フォードに降臨することとなりました。

「ソレイユ ブラン」（2016）「オーキッド ソレイユ」（2016）「ソレイユ ネージュ」（2019）に続く〝ソレイユ＝太陽〟をテーマにした第四弾の香りとなります。

〝真夏のグルマン〟とも言えるこの香りは、アンバーの太陽の黄金の光線と、フローラルのような匂いのする素肌の燃えるような出会いを表現しています。

それはどこか南国のビーチで思い切り日焼けした後、午後15時くらいにひんやりと冷房の効いたラグジュアリー・ホテルのカフェで食べるクレームブリュレのようでもあります。

太陽を背に輝かせる〝逆光のオーラを身にまとう香り〟

トム・フォードという「太陽を盗んだ男」から、太陽を取り戻したこの香りは、黄金のように輝く太陽から放たれたターメリックとピンクペッパーのハーバルスパイシーな熱光線によって、マンダリンオレンジとベルガモットが燃やされていく瞬間からはじまります。

この香りは、太陽に温められる素肌というよりも、太陽に焼き焦がされる素肌のような感覚があります。それはまるで太陽に近づこうとしたイーカロスのような香りとも言えます。つまりは、自分の魅力に慢心した女性と男性に対してトム・フォードが与えたイーカロスの翼なのです。

すぐに、太陽＝アンバーに温められたベチバーが渾然一体となり押し寄せてきます。そこにアラビカコーヒーとトンカビーンが加わり、クレームブリュレのような香ばしい香りが、シトラスの奥から立ち上り、やがてシトラスを支配してゆきます。

太陽と体が一体となる時、甘さに圧倒されないようにミルキーなブラックハニー（焦げたハニー）に浸されたオレンジブロッサム／ジャスミンサンバック／チューベローズとシンクロするように、オリバナムがベチバーと結びつきながらスモーキーさを呼び覚ましてゆくのです。

とんでもなく肌馴染みが良くエキゾチックという言葉を飛び越えて、太陽を背にかしずかせる〝逆光のオーラを身にまとう香り〟とも言えます。真夏に向けて作られた狡猾なグルマンです。

小ぢんまりとしたモンマルトルあたりにある「ル ポタジェ デュ ペール ティエリー」のようなレストランで出される最高級のクレームブリュレのような香りであり、特に表面のサクっとした部分をスプーンで割る瞬間の香りです。

ヴァルモンの「ブルーコバルト」とも比較したくなる香りです。

ちなみに「愛の不時着」の韓国の俳優ヒョンビン（1982－）がアジア・パシフィックにおけるヴィジュアル・モデルを務めています。

香水データ

香水名：ソレイユ ブルロン
原名：Soleil Brûlant
種類：オード・パルファム
ブランド：トム・フォード
調香師：ダニエラ・アンドリエ
発表年：2021年
対象性別：ユニセックス
価格：50ml／53,350円
公式ホームページ：トム・フォード


トップノート：ピンクペッパー、マンダリン・オレンジ、ベルガモット
ミドルノート：ハニー、オレンジ・ブロッサム
ラストノート：アンバー、オリバナム、ウッディノート、レザー、ベチバー